2012年04月25日
一枚の写真から

写真を撮るのは下手ですが、
写真を見るのは好きであります。
たった一片の、
静止した狭い世界から
いろんなものが見えてくるからです。
たとえば、この写真、
母がとってくれたものですが、
パンツ丸出しで笑っている私の腕のだっこちゃん、
時代を感じます。
手すりのない橋とうっそうとした背景からは、
そこそこの田舎だってことがわかります。
私の太ももに見えるヨゴレのようなスジは、
何かで引っ掻いたところに赤チンを塗ったもの。
おてんばだったんでしょうなあ。
そして何よりもこの嬉しそうな表情は、
母のことが大好きだったのだと理解できるのです。
なんてね、手前味噌な解説で申し訳ありません。
この頃は、写真を見せられることが減ったのは淋しい。
だけど、
友達が携帯で画像を送ってくれることはあります。
これもなかなか楽しいものです。
道端の草花の画像を見ると、
その花の可憐さだけでなく、
立ち止まって携帯のカメラを向けている友達の様子も
目に浮かびます。
私も、もっと上手だったらなあ。
しかしカメラはメカだから、私に逆らうの。
昨日のお好み焼き、実はお好み焼きの画像もあったのだけど、
広島県人会から苦情がきそうな出来だったもんでアップしませんでした。
とほほ。
しかたないから筆力を上げて、
想像力に訴えることが出来たら、とも思うのですが、
これもまたハードルは高い。
文章から、その場の空気が立ち上るような・・・・。
ま、頑張ります。
今日は生目台でお仕事。
明日はまたボンに戻ります。では。
2012年04月23日
ソウルフード

広島風だの大阪風だの、世間様は色々おっしゃいますが、
私にとってのお好み焼といえば、
もちろん広島のお好み焼であります。
広島風なんて言って欲しくない。
クレープのような薄い生地に、
たまげるほどの野菜を山盛りし、
引っくり返して、
焼きあがったら二つ折りにしてソースを塗り、
食べやすいようにヘラで切れ目を入れる。
それが、それこそが私のお好み焼、いや、
「おこのみ」なのだ。
広島県では、お好み焼を省略して
「おこのみ」と言うのだよ。
お好み村、広島駅などには、
名店が揃っておりまして、
確かに美味しいのですが、
私にとっての名店は、
広島県にキラ星のように点在する、
ご近所のお店なのであります。
画像のお店は
実家から歩いて5分くらいのところでありましょうか。
観光客が立ち寄る名店とどこが違うのか?
それは、これ。

安いでしょう。ふふふのふ。
何故かというと、
お好み焼というものは、基本的に野菜しか入ってないからなのです。
肉も、卵も、ソバも、入っていないのが「おこのみ」なのです。
横にかかった値段表に書いてあるように、
肉、卵、イカ、ソバなどは、
すべてオプションなのですよ。
もちろん、焼きソバ、焼きウドンも、
野菜と天かすしか入っていません。

ほらね。
私が生涯で一番「おこのみ」を食べていたのが、
中学生の頃でした。
部活の帰りとか、
塾帰りにY子さんと一緒に行ったりとか。
お小遣いで十分まかなえる値段でしたから。
「天かす、えっと(たくさんの意)入れてね。」
と、おばちゃんに無理を言いながら、
若いケダモノ並みの胃袋を満たしていたのです。
考えてみれば、
今のマックなんかよりかなりヘルシー。
ほとんど野菜なんだから。
「広島風って、必ずソバが入ってるよね。」
というのは間違いです。
ソバ入りも美味しいのだけれど、
一度は基本形、野菜のみの「おこのみ」を食べてみて下さい。
それから、
マヨネーズをかけないで、食べてみて欲しい。
これは個人的なこだわりなのですが、
もともとお好み焼にマヨネーズという文化はなかった。
大阪の老舗の店主さんもおっしゃってたけど、
やはり基本はソース。
少しだけ焦げたソースの香ばしさ、
この匂いが、いやがおうでも食欲をケダモノにするのだ。
それが失われつつあるのが淋しい、
昭和生まれの私なのでした。
なんだかお腹空いてきたわ。
では、今週も元気だしていきましょうね。
2012年04月19日
父のいる風景

皆様、ご心配をおかけいたしましたが、
昨日から職場復帰のキリンさんです。
数々のお悔やみの言葉、本当にありがとうございました。
それぞれが、心に沁みるような思いでした。
さて、この写真の中央にいるデコッパチが私。
まだ弟は生まれておらず一人っ子だった頃。
世界は全てが自分の思い通りになると信じていた、
一生で一番自信満々だった頃の一枚です。
(えっ?今もそうでは?と思ったアナタ、体育館の裏に来なさい。)
横で笑っているのが母、
後で微笑んでいるのが亡くなった父であります。
こうして見ると、
いかにも優しそうな良いお父さん風であります。
しかしながら、実際にはそうではありませんでした。
父ほどマイペースな人を、
私は見たことがありません。
やりたいことをやり、
やりたくないことはやらない。
常におだやかで、大声をたてたり暴れることなどは、ついぞなく、
誰かの意見に反論したり抗う風でもないくせに、
ただ黙ってやりたいことをやり、
やりたくないことはやらない。
旅行や映画やボーリングに連れて行ってもらったけど、
子供のために、ではなくて、
自分が行きたいから行く。たまたま家族がいるから連れて行く。
だって、旅行といえば城。
天守閣に上るのが子供の足には辛くて、(エレベーターなどなかった)
留守番したいと何度も言ったけど、
ホームドラマ好きな母によって却下。
映画といえば、
「戦争と人間」とか「橋のない川」といった社会派。
小学生を連れて行くジャンルじゃないし。
ボーリングは自分がはまってたから。
マイボール、マイシューズまで持ってたんです。
ある日とつぜん
「ボーリングに行くけん。」
と言われ、有無を言わさずボーリング場へ連れて行かれます。
行って見れば、親子ボーリング大会で、
既にエントリーされているので参加しないわけにいかず、
言われるがままにペアで出場するのでした。
弟と私は、そこそこ上手だったため、
わりと上位にいけるので、なんというか、使われたのでしょうね。
中年になって始めた社交ダンスも、
とても熱心に興じておりましたが、
私はよく周りの人から言われたものです。
「お父さんに、誰とでも踊るように言うてくれん?」
好きな人とはいくらでも踊るけど、
気に入らない相手だと
「疲れた」などと誤魔化して絶対に踊らないのだそうで。
意見しても無駄だから言いませんでしたが。
一番困ったのが、仕事しないこと。
うちはプロパンガス屋だったのですが、
ガスが切れたからすぐ来てと言われても、
囲碁や麻雀に興じている最中だと、行かない。
お客さんがお風呂に入ってる途中だとか、
ラーメン屋さんが営業中に火がつかないとか、
とんだ迷惑をおかけしていても、どこ吹く風なのです。
しかたないので、
母と私と弟で、重いボンベを車に積んで配達に行くのでした。
あとで文句を言うと、
逆切れすることはなく、大人しく聞いているのですが、
それは言葉を右から左に流しているだけで、
また同じことの繰り返し。
ほんとうに、
仕事も社会活動も全てにおいて
やりたいことはやるけど
やりたくないことはやらない、それを貫いた父でした。
だからお通夜でもお葬式でも、
父のことを
「可愛そう。」とか
「残念だっただろう。」とか
「もっと〇〇してあげれば良かった。」なんて言う人は一人もいませんでした。
やりたいことはやり、
やりたくないことは決してやらず、
残された人達に何の後悔もさせることもなく逝った父。
父と母と弟と私、
四人家族の長という責任も自覚もなかった父。
自分勝手なくせに、
妙に人気があった父。
そんな父が、実は好きでした。
ただ父でいてくれるだけで、それだけでよかった。
ところで、キリンさんが父の葬儀で何か失敗するんじゃないか、
そう心配してませんでしたか?
自分でもヒヤヒヤしていたのだけど、
ここ一番でしくじることはなかったと、ご報告しておきます。
黒いストッキングを穿こうと出してみたら、
リボン柄の網タイツだったけど、
穿く前に気付いたし。(あたりまえだが)
さあ、そろそろ仕事しなければ。
また時々は思い出を語るとおもうけど、
その時は読んでやってくださいね。
では。
2012年04月13日
父の死
突然ですが、
実家の父が亡くなりました。82才でした。
今から実家に帰ります。
ご予約の方々、ごめんなさい。
優秀なカリスマスタッフが店におりますので、
よかったら来てみてください。
まだちっとも悲しくありません。
感情というものは、
あとから遅れて、
やってくるのだと思います。
では。
実家の父が亡くなりました。82才でした。
今から実家に帰ります。
ご予約の方々、ごめんなさい。
優秀なカリスマスタッフが店におりますので、
よかったら来てみてください。
まだちっとも悲しくありません。
感情というものは、
あとから遅れて、
やってくるのだと思います。
では。
2012年04月11日
天網恢恢疎にしてもらさず

「てんもうかいかいそにしてもらさず」
と読みます。
意味は、
天の網というものは、粗いように見えても、
神様は決して悪事を漏らすことはない、ってことだそうです。
つまり悪事はどんなにうまくやったつもりでも、
いずれバレるものだってこと。
私が大学の頃、試験というものがありました。
あたりまえだけど。
真面目に準備して真面目に取り組む、
私のような生徒がほとんどですが、
中には、真面目な努力が嫌いな人もいます。
そんな人が考えることは一つ。
そう、カンニング。
手段はいろいろありまして、
友達の答案を盗み見る、
(視力が良い人しか出来ないが)
机に書き込んでおく、
(俗に、机に覚えさせると言う)
カンニングペーパーを用意する、
(そんな努力するくらいなら、勉強せい)
以上が常套手段でしたね。
今だったら、携帯を使ったりするのかな。
だけど、カンニングが発覚したら、
退学と校則で決まっていましたから、
そのリスクを考えるとなかなかやれるものではありません。
しかしながら、
見つかったときに退学にならない為の
最善の方法というのもまた決まっておりました。
それは、逃げる。
発覚したと同時に、
自分の持ち物と答案用紙をすべてひっつかみ、
脱兎の如く走り去るというもの。
試験官はたいてい一人ですから、
教室を出てまで追いかけることは不可能。
だって、他の生徒を放っておくわけにはいかないもんね。
あとは、知らぬ存ぜぬを押し通し、
証拠不十分により処分はされないという筋書きを狙うのです。
友達の先輩が、
それを実践したそうですが、
あえなくバレて、掲示板に名前が載ってしまいました。
友達の話だと、
試験管に「きみは何をしている!!」
と咎められた瞬間に、
先輩は全ての荷物を引っつかみ、
トンズラに成功した!!!と、思っていたのだそうですが、
すぐに学生課から呼び出しがありました。
そこで言われたのが、
「キミ、机の上の学生証、忘れてたで。」
やはり悪いことは出来ないものですな。
ところで、この天網恢恢疎にして漏らさず、という言葉は、
『老子』に出て来るらしいのですが、
私はずっと覚え間違いをしていました。
天の使いほどの力がある泥棒は、
快々と仕事をして、
荒っぽいようであっても
水も漏らさぬほどの働きをする、
つまり、悪事を働くなら
それほどの器量がなくてはイカンのだ、と。
大間違いでした。
本当の意味を教えてくれた広辞苑さん有り難う。
2012年04月10日
まさかの漢方 七味唐辛子

七味と漢方と、何の関係が?????
そう思う人も多いでしょう。
七味と一味、どこが違うのか?
それは皆さんご存知のように、
一味が赤唐辛子だけなのに対して、
七味には他にも色んなものが入っているってことです。
そもそも七味唐辛子って、何?
実は、七味唐辛子というものが出来たのは江戸時代。
薬研堀のからしや徳右衞門さんが作ったものだそうです。
薬研堀(やげんぼり)とは、
医者や薬問屋が集まっている街。
そこで、漢方薬を参考にして出来た薬味が
七味唐辛子なんです。
中に入っているのは、
赤唐辛子の他に、
芥子(けし)の実、陳皮(ちんぴ)、胡麻、
山椒、麻の実、紫蘇、海苔、青海苔、生姜、菜種、
などです。
漢方薬というのは、
色んな生薬を組み合わせて効果が出るように作られています。
その組み合わせの妙というのは、
たとえば便秘薬だとしても、
腸に刺激を与える薬だけだとケイレンを起こす危険があるので、
ケイレン止めになる薬を配合していたり、
下痢になって脱水症状を起こさないように、
少し潤す薬が入っていたり、
身体に配慮して出来ているんですよ。
七味唐辛子もそれに似ています。
主薬と言うべきものは、
赤唐辛子ですね。
これが赤唐辛子だけですと、
胃腸障害を起こしたり、下痢したり、
精神的にかーっとなりやすくなるという副作用があります。
それが七味に配合されているもの達は、
胃腸の働きを助け、保護したり、
下痢を止めたり、
食欲を増したり、
気をめぐらせてスッキリさせるという
薬効を持っているのですよ。
七味唐辛子を作った理由は、
風邪をひいたとき食べる、
温かい蕎麦を引き立てて
より効果のある薬味があればいいなあ、そういうことだったそうです。
一味は確かに辛くて刺激的だけど、
体調の悪いときにはかえって良くありません。
元気であっても、食べ過ぎると、
様々な病気を誘発します。
たとえば、
胃炎、高血圧、糖尿病、心臓病、
膀胱炎、慢性咽頭炎、扁桃腺炎、皮膚病、痔、味覚障害、
胃癌、食道がんのリスクも高まると言われています。
また、副腎を刺激し続けることで、
アドレナリンの分泌が高まり、
過剰になると攻撃ホルモンとなって
暴力的な衝動にかられる恐れも。
日本人は、もともと唐辛子を摂る食文化があまりありません。
だけど、少量なら身体に良いということで、
工夫した結果が七味唐辛子なのかなあと思うのです。
見直しましたか?
七味唐辛子。
2012年04月06日
泣いている子供

昨日で断食は終了しました。
今回は三日間でした。
おかげでスッキリさわやかでございます。
さて、先日の少し寒い夜のことです。
仕事が終わって帰っている途中、
暗く人影も少ない道の傍で、
小さな女の子が泣いていたのです。
素足にパジャマで、
吹きすさぶ風に乱れた髪の毛は
本当に寒そうでした。
周りには誰もおらず、
たった一人で、ただ泣いているのです。
正直、困ったなと思いました。
どうしたもんかと。
声をかけるのは簡単だけど、
それって、どうなんだろう。
ヘンなおばさんに声かけられて、泣き叫ばれたら?
通りかかった人から
誘拐と勘違いされたら?
それに声をかけた後、
どう対処するつもりなのか?
このまま通り過ぎたって、
誰も私を責める人はいないし、
わずらわしくなくていいんじゃない?
でもでも、そんな状況で泣いている子供を放っておける人が、
この世にいるでしょうか。
思わず子供の前に屈み込んで
「どうしたの?」
と聞いてしまいました。
「おか、おか、おかあさんが・・・かえ、かえ、帰ってこない・・。」
しゃくり上げながらも健気に答える女の子。
どうやら、お母さんは仕事に行っているのだけど、
いつもの時間になっても帰ってこないので、
不安になって外に出てきたらしいのです。
女の子の家は、すぐそこのアパートでした。
「きっと、お仕事が忙しくて遅くなってるんだよ。
もうちょっと待ってたら、きっと帰ってくるからね。
外は寒いし危ないから、お家で待ってようか。」
そう言うと、女の子は素直にうなずいてくれたので
ほっと一息。
アパートの階段のところへ連れて行こうとしたら、
女の子はくるっと後を向いて、
「チロ!チロ!」
と呼んだのです。
すると、女の子の足元の真っ暗な陰が、
のそっと動きました。
それは大きなフジ猫でした。
そしてその目は、しっかり私を睨んでいたのです。
きっと、最初からずっと私を見ていたのね。
女の子を守るつもりでいたのでしょうか。
私が促すと、
女の子と忠義の猫は、
アパートの階段を上って行き、
ドアの閉まる音が聞こえたのでした。
一人取り残された私は、
なんだか夢をみたような気分。
それからどうなったんだろう、
お母さんは帰って来たかしら、
そんなこと考えながら、
家路についたのでありました。
私は決して子供好きではありません。
それでも
泣いている子供を見過ごすことも出来ません。
だけど、
昨日の記事にも書いたのですが、
見過ごしたくなくても、関われないような現実が
とても増えているような気がします。
大人だって
本当に困っている人は
泣いている子供のようなものです。
心細く無防備です。
そんな人に
誰でも素直に声をかけてあげられるような、
そんな世の中が来ればいいのにな。
2012年04月05日
未成年に見えますか?

本日、酵素断食の三日目でございます。
ここまで来ると、もう楽なものです。
こないだ、某お店でお酒を買いました。
私は飲まないけど、家族のためにね。
そのとき、レジでかけられた言葉は、
「未成年ではありませんか?」
・・・・・・・・・・・・・、はあ~~~~~~????????
一瞬、ほんの一瞬、ちょっと嬉しい気分が。
未成年に見えるってコト?そんなに若く見えるのかしら?
ま、そんなわけないのですぐ我に返りましたが。
それでも意味がわからず戸惑い気味な私に、
「ボタンを押してもらえませんか?」
ボタン?何のボタンじゃ????
それはレジの横に置いてある小さなメカで、
正確には覚えてないのだけど、
「未成年ですか?」という文字の下に、
「YES」「NO」というボタンがついておりました。
どうやらお酒を買う人は
必ずこれを押さなければならないみたい。
別に、そのボタンを押すことくらい、
いくらメカ嫌いの私でも簡単に出来ることですが、
なんだか釈然としない思いが。
何かあっらた困る、それはわかるんだけどね。
こないだ郵便局(でいいの?)の人と話したとき、
以前はお年寄りとか障害のある人の代わりに、
いろんな手続きをしてあげられたのだけど、今は一切ダメ。
「たとえ親兄弟でもできないんです。
親しい人だと、
相手が本当に困ってるのがわかるだけに辛いです。」
という話でした。これもまた、
何かあったら困るってことだよね。
ややこしい世の中になったもんだ、
そう思うのは私だけでしょうか?
2012年04月04日
歯磨きより大事なこと

断食二日目、
生目台からの中継です。(違うやろ)
水曜日は毎週ここ生目台勤務なのですよ。
スーパーやデパートの中にいて、
よく断食が出来ますね、なんて言われますが、
これが意外と平気です。
仕事中だと、
自律神経では交感神経が優位になっているので、
あまりお腹が空かないのですよ。
さて、こないだのことですが、
歯医者さんに行ってきました。
「きゃー、キリンさんったら、
そろそろ入れ歯・・・?????」
そう思ったアナタ、体育館の裏に来なさい。
今回は虫歯もなく、ただのお掃除だけだったので、
余裕のキリンさん。
ところが、です。
衛生士さんから鋭く指摘されたのが、
「ずいぶん、歯石が溜まってますね。」
えええ~~~、ちゃんと磨いてるんですよ~~。
「ちゃんと磨いてても、
ちゃんとゆすがないとダメなんです。
歯石が溜まりやすい人は、ほとんどがこれなんですよ。
さ、どんな風にゆすいでいるのか、
やってみて下さい。」
えええ~~~~、
ダメって言うんだったら、やらせずに教えてよ~。
と、心の中で叫びながらも
小心者の私は一生懸命ブクブクやってみせました。
「一度に全部をゆすぐから、ダメなんです。」
えっ、そうなの?
衛生士さんが教えてくれた方法とは、
上の前歯だけを8回ぐちゅぐちゅ、
下の前歯だけを8回、
右の奥歯だけを8回、
左の奥歯だけを8回、
というものでした。
歯の間を水が行ったり来たりするのをイメージしながら、
出来るだけ勢いよくすると良いのだとか。
考えてみれば、
シャンプーでもすすぎが大事。
お洗濯でも、身体を洗うときでも、
ちゃんとお水やお湯で洗い流すのが大切なのでした。
いつまでも自分の歯で美味しいもの食べたいもんね。
これから気を付けます、そう誓った歯医者さんでの出来事です。
さて、今夜はスタッフたちとの勉強会です。
ちょっと予習しておこうっと。
2012年04月03日
お花見に行きました

今朝もちょっとやらかしまして、
下手すると業務が出来ないのでは?????
という窮地に追い込まれました。
いや、追い込んだのも他ならぬ私なんですがね。
夕べはスタッフがお店を閉めてくれたのですが、
大事な鍵などは鍵がかかるところに入れておいてくれるわけですよ。
それを開ける鍵は当然私も持ってまして、
それも忘れてはいけないので、
スペアを二つ作ったのですが、
何故か私が持っているはずのそれが、
一つもなくなっていたのです。
胸に手を当ててよ~~~く考えてみると、
私ったら、その鍵も全部その引き出しに入れてたんですね~~。
我ながら情けなくなりながら、
遅出のスタッフを無理やり呼びつけて
事なきを得た今朝でありました。
話は変わります。
昨日、お花見に行きました。
忙しい私にとって、
桜の名所に出かけて行くなんて夢のお話。
それを知ってる黒麒麟会のメンバー二人が、
お昼休みに歩いて行ける公園に誘ってくれました。
少し遅れた私が歩いて公園に入ると、
ベンチに座っている二人は、
大きく手を振りながら、
満面の笑みで迎えてくれました。
明るい春の空と、公園を囲むように生えてる桜と、
楽しげな表情の二人の女の子(?)と、
全てがとても美しく、
少しでもその景色を長く見ていたくて、
出来るだけゆっくり歩きながら、
その景色を楽しんだのです。
青空の下で食べるサンドイッチは
とても美味しく、
おしゃべりもはずみ、あっという間に時間がたちました。
大勢が集まる桜の名所で宴会をするのも
楽しくて大好きですが、
こんな形のお花見もまた風情があっていいですよ。
季節って、とても有り難いですね。
こちらが何の企画をしなくても、
日に日に移り変わって私達を楽しませてくれます。
花の色や雲の影、
それぞれが季節やお天気によって
表情を変え、
何かを語りかけてくれます。
仕事に追われて忙しい毎日だけど、
そんな自然の声が聞こえるような心のゆとりは、
失くしたくないものですね。
美味しいサンドイッチを手配してくれた空さん、ありがとう。
最初の画像、
私の代わりに桜を写してくれたりあんさん、ありがとう。
来年もまた行きましょうね。
2012年04月02日
まさかの漢方 断食

昨日は日曜日だったけど、
4月1日でしたので、記事をアップしたところ、
皆様ひっかかって下さったみたいで嬉しゅうございました。
しかし、最初にもってきた画像を見ると、
うさんくさい感じが伝わるかなと思ったんだけどね。
さて、今日は断食のお話。
明日から、また酵素断食をしようかと計画しています。
春は毒出しのシーズンですから。
だけど、それのどこが漢方なのか?
不思議に思われることでしょう。
酵素は漢方薬じゃないもんね。
実は、いま勉強している漢方の本の中に、
断食のことが載っているのですよ。
それは、浅田宗伯という有名な漢方家が書いたものです。
時代は江戸の末期から明治の初期のこと。
浅田宗伯先生が治した症例の一つです。
小松屋徳兵衞さんの奥さんが、
数年の間、食べたものを吐いてしまってやせ細るという状態で悩んでいたそうです。
ついには起きることもままならず、胃液を吐いては苦しむと。
そこで宗伯先生は、
断食!!を命じたのですよ。
完全断食ではなかったのですが、
そばがきを少しだけ与えるという、ほぼ断食。
それから「丁香茯苓湯(ちょうこうぶくりょうとう)」という
漢方薬を飲ませました。
そうしたところ、
嘔吐は止んで、ちょっとずつ元気を取り戻し、
半年で全く元気ピンピンになったのだとか。
弱ってる人に断食させるなんて!!!
そう思う人もあったかもしれません。
だけど、この奥さん、
どうやら飽食三昧の果てに胃腸を弱らせ、冷えた状態になってしまい、
こんな状態になってしまったようです。
宗伯先生の患者さんって、ほとんど大金持ちなんです。
きっと口に美味しくて、
身体を冷やすものばかり召し上がってたんでしょうねえ。
病気になってからも、
きっと精をつけるのだと称しては、
贅沢なものを食べていたのでしょう。
この時の漢方薬は、
気を巡らして胃内停水を除き、お腹を温め、調子を整える薬です。
そのためには、お腹に食べ物が入ってくると、
そっちを処理するエネルギーが必要となるので、
はっきり言って治療の邪魔なのです。
酵素断食と、ちょっと似てませんか?
今の私達は、ほとんどが飽食です。
ですから、しばしの間、食べ物を入れないでおいて、
酵素という身体にパワーをくれるものを飲み、
元気を取り戻すのです。
晋の時代に『博物志』という本があるのですが、
「雑食(飽食)する者、百疾妖邪の集まる所・・・(略)
故に、食過度にすべからず。」
という記述があります。
宋の時代の仏書の『釈氏要覧』の中には
「それ病は口より出ず(出る)。
故に君子は言語を慎み飲食を節す。
いわんや胃中の病においておや。」
と、あります。
三国志に出て来る張良も、断食したそうですよ。
これは仙人になるためだそうですが。
漢方の本で最も古いと言われる
『黄帝内経』の中にも、断食という治療法が載っています。
(ここでは奪食)
これは紀元前何百年に著されたものなので、
そんな昔から、飽食ということがあったのでしょうね。
今に始まったことではないのです。
わかっちゃいるけど、美味しいもの食べたい!!
人間って、ほんとうに愚かです。
私もとても愚かな食いしん坊。
だから、時々こうやって断食をして、
リセットするのでありました。
酵素を飲みながらなので、餌切れもなく、
必要なパワーだけを頂くことが出来るので、
皆様にもおススメしますね。
実は今回も一緒にする人達がいるのですよ。
春だからデトックス、そう考えている人、
どうぞご相談くださいね。
2012年04月01日
新店オープンのお知らせ

新しく、支店をオープンします。
漢方薬をメインとした、
完全相談の薬屋さんです。
ちょっと山の奥なので、ご不自由をかけしますが、
環境はバツグンです。
松の木が多いところで、
風が吹くと、その匂いが運ばれてきて、
気持ちを安らげてくれます。
小さな庭には四季折々の花が楽しめるように、
色んな花や木が植わっております。
もちろん実の生る木もあり、
桃、梨、ミカン、いちじく、枇杷、りんご、プラム、ざくろなど、
季節に応じて収穫できます。
裏には清水が湧き出ているので、
それを沸かしたお水で漢方薬をお飲み頂けます。
お店は古い茅葺きの家を改装したもので、
畳敷きの部屋で、
ゆっくり相談を聞くことが出来ます。
お天気の良い日ですと、
縁側を開け放して腰掛けていただき、
そこで応対を致します。
お腹が空いたら、
裏庭で栽培している野菜や、
山で取れる山菜などを使ったお料理を食べることが出来ます。
ただし、私は料理しませんので、
台所を勝手に使って、
自分で作ってくださいね。
そして私にも分けてくれるなら、
いつでも何でも作り放題です。
また、ちょっとお疲れ気味の方でしたら、
天然温泉が湧いておりますので、
一っ風呂浴びてお帰り頂くのもいいのではないでしょうか。
私は毎日好きな着物を着て、
その上に昔風の白衣を羽織り、
皆様のご来店を首を長くしてお待ちしております。
交通手段ですが、
公共の交通機関がなく、
道も途中で切れておりますので、
ふもとまで着いたら
「きんとうーーーーん!!!」
と、お呼び下さい。
子供の頃の気持ちを忘れない、
きれいな心の持ち主でしたら、
すぐに金斗雲が迎えに参じる手はずでございます。
以上がキリンさんの
四月一日、ささやかな夢のお店でありました。