2024年06月25日
忘備録 嬉しかったこと

むかし手紙を書くのが好きでした。
もっとも携帯もパソコンもない頃、
伝達手段は手紙くらいなものだったので
わりとみんな普通に書いていました。
高校1年のとき同じクラスに仲良しがいました。
出身中学が同じで、家も近かったせいもあり登下校も一緒でした。
彼女には彼氏がおりました。
同じ中学出身だけど、私立の男子校に行ってしまったので
なかなか会えないからと時々手紙を出していました。
「にじ(私のあだ名)も書いて。一緒に入れるけん。」
「えっ!!なんで?ウチなんか関係ないのに」
なんでか知らんけど、恥ずかしいんだそうです。一人で出すのが。
意味わからんとブツブツ言いながら、友達の頼みなので書きました。
同じ中学から来た人達の近況とか日々のアホなことを。
しばらくして、二人は別れてしまったので
それっきり私の手紙も不要となり、
そんなことがあったことも忘れてしまっていました。
あれから何年、いや何十年もたった時のことです。
その、友達の元カレと会う機会がありまして昔話になりました。
「高校のときの手紙、嬉しかった」
そう言われてもすぐには思い当たらず、
「え?手紙なんか出さんよ」
「いや、一緒に入れてくれとったじゃろ」
そう言われてやっと思い出し
「あ!あ!あれ~~!!!
いや、じゃけど色っぽい手紙でも何でもなかったはず・・」
「そういうんじゃのおて、面白かった。みんなの日常がわかって。
私立なんか行かんと、みんなと公立に行ったらえかったと後悔するくらい
楽しい手紙じゃった」
最高の誉め言葉でした。
あの頃の私は、自分なんて取柄もなくさえない存在だと思い込んでいたけど
認めてくれてる人がいたんだ。
ありがとうありがとう。話してくれてありがとう。
こんなことを拾い集めると
自分の人生もまあまあかなと嬉しくなるのでした。
小さな自慢話。
いい思い出なので、忘れないように書いておこう。
ボケかけたら読み返して幸せな気持ちになるように。
Posted by キリンさん at 14:44│Comments(0)
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