2012年04月10日
まさかの漢方 七味唐辛子

七味と漢方と、何の関係が?????
そう思う人も多いでしょう。
七味と一味、どこが違うのか?
それは皆さんご存知のように、
一味が赤唐辛子だけなのに対して、
七味には他にも色んなものが入っているってことです。
そもそも七味唐辛子って、何?
実は、七味唐辛子というものが出来たのは江戸時代。
薬研堀のからしや徳右衞門さんが作ったものだそうです。
薬研堀(やげんぼり)とは、
医者や薬問屋が集まっている街。
そこで、漢方薬を参考にして出来た薬味が
七味唐辛子なんです。
中に入っているのは、
赤唐辛子の他に、
芥子(けし)の実、陳皮(ちんぴ)、胡麻、
山椒、麻の実、紫蘇、海苔、青海苔、生姜、菜種、
などです。
漢方薬というのは、
色んな生薬を組み合わせて効果が出るように作られています。
その組み合わせの妙というのは、
たとえば便秘薬だとしても、
腸に刺激を与える薬だけだとケイレンを起こす危険があるので、
ケイレン止めになる薬を配合していたり、
下痢になって脱水症状を起こさないように、
少し潤す薬が入っていたり、
身体に配慮して出来ているんですよ。
七味唐辛子もそれに似ています。
主薬と言うべきものは、
赤唐辛子ですね。
これが赤唐辛子だけですと、
胃腸障害を起こしたり、下痢したり、
精神的にかーっとなりやすくなるという副作用があります。
それが七味に配合されているもの達は、
胃腸の働きを助け、保護したり、
下痢を止めたり、
食欲を増したり、
気をめぐらせてスッキリさせるという
薬効を持っているのですよ。
七味唐辛子を作った理由は、
風邪をひいたとき食べる、
温かい蕎麦を引き立てて
より効果のある薬味があればいいなあ、そういうことだったそうです。
一味は確かに辛くて刺激的だけど、
体調の悪いときにはかえって良くありません。
元気であっても、食べ過ぎると、
様々な病気を誘発します。
たとえば、
胃炎、高血圧、糖尿病、心臓病、
膀胱炎、慢性咽頭炎、扁桃腺炎、皮膚病、痔、味覚障害、
胃癌、食道がんのリスクも高まると言われています。
また、副腎を刺激し続けることで、
アドレナリンの分泌が高まり、
過剰になると攻撃ホルモンとなって
暴力的な衝動にかられる恐れも。
日本人は、もともと唐辛子を摂る食文化があまりありません。
だけど、少量なら身体に良いということで、
工夫した結果が七味唐辛子なのかなあと思うのです。
見直しましたか?
七味唐辛子。