2023年01月25日
いつか読書する日
たまたま早起きした朝、たまたまテレビをつけたら、
たまたまケーブルテレビで映画が始まるところだった。
「いつか読書する日」
田中裕子と岸部一徳が出るみたいで、どっちも好きだから、
たまたま観ることになった。
静かな大人の恋愛物語だった。
特別に派手な出来事が起こるわけでもないのに
長い長い坂道や家並み、坂の上から見る町の風景、
すべてが美しく、飽きることなく見入っていた。
途中にはさまれる登場人物たちのエピソードが
スパイスになって効いていた。
主人公のミナコとカイタは
知らん顔して普通に暮らしているのだけど、
何かを押し殺しているのかもしれないという期待感が、
時限爆弾のように私の胸で鳴っていた。
それは最後にとっても素敵な形で爆発する。
二人のラブシーンがとても良い。
いきなりほとばしるような勢いがありながら、
どこか不器用でぎこちなく、愛しい。
カイタ(岸部一徳)がその翌日に迎えた朝は、
きっと一生で一番晴れ晴れとしたものだったと信じる。
だから、ラストのことも残酷なだけではないような気がする。
いや~、早起きして良かったです。
また観たいです。
Posted by キリンさん at 12:21│Comments(0)
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