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Posted by みやchan運営事務局 at

2012年04月06日

泣いている子供




昨日で断食は終了しました。
今回は三日間でした。

おかげでスッキリさわやかでございます。

さて、先日の少し寒い夜のことです。
仕事が終わって帰っている途中、
暗く人影も少ない道の傍で、
小さな女の子が泣いていたのです。

素足にパジャマで、
吹きすさぶ風に乱れた髪の毛は
本当に寒そうでした。

周りには誰もおらず、
たった一人で、ただ泣いているのです。

正直、困ったなと思いました。
どうしたもんかと。

声をかけるのは簡単だけど、
それって、どうなんだろう。
ヘンなおばさんに声かけられて、泣き叫ばれたら?

通りかかった人から
誘拐と勘違いされたら?

それに声をかけた後、
どう対処するつもりなのか?

このまま通り過ぎたって、
誰も私を責める人はいないし、
わずらわしくなくていいんじゃない?

でもでも、そんな状況で泣いている子供を放っておける人が、
この世にいるでしょうか。

思わず子供の前に屈み込んで

「どうしたの?」
と聞いてしまいました。

「おか、おか、おかあさんが・・・かえ、かえ、帰ってこない・・。」
しゃくり上げながらも健気に答える女の子。

どうやら、お母さんは仕事に行っているのだけど、
いつもの時間になっても帰ってこないので、
不安になって外に出てきたらしいのです。

女の子の家は、すぐそこのアパートでした。

「きっと、お仕事が忙しくて遅くなってるんだよ。
 もうちょっと待ってたら、きっと帰ってくるからね。
 外は寒いし危ないから、お家で待ってようか。」

そう言うと、女の子は素直にうなずいてくれたので
ほっと一息。

アパートの階段のところへ連れて行こうとしたら、
女の子はくるっと後を向いて、

「チロ!チロ!」
と呼んだのです。

すると、女の子の足元の真っ暗な陰が、
のそっと動きました。

それは大きなフジ猫でした。
そしてその目は、しっかり私を睨んでいたのです。

きっと、最初からずっと私を見ていたのね。
女の子を守るつもりでいたのでしょうか。

私が促すと、
女の子と忠義の猫は、
アパートの階段を上って行き、
ドアの閉まる音が聞こえたのでした。

一人取り残された私は、
なんだか夢をみたような気分。

それからどうなったんだろう、
お母さんは帰って来たかしら、
そんなこと考えながら、
家路についたのでありました。

私は決して子供好きではありません。
それでも
泣いている子供を見過ごすことも出来ません。

だけど、
昨日の記事にも書いたのですが、
見過ごしたくなくても、関われないような現実が
とても増えているような気がします。

大人だって
本当に困っている人は
泣いている子供のようなものです。

心細く無防備です。

そんな人に
誰でも素直に声をかけてあげられるような、
そんな世の中が来ればいいのにな。  

Posted by キリンさん at 12:18Comments(14)王様の耳はロバの耳