2010年01月29日
風邪と漢方薬

風邪を引いたときに使う漢方薬のほとんどは、
『傷寒論(しょうかんろん)』という本に載っているものです。
これは後漢~三国時代にかけて、
張仲景(ちょうちゅうけい)という人が書いたと言われているのですが、
これは傷寒(しょうかん)という病気の治療のためだけの本なのです。
傷寒とは何か?実はそれはわかっていません。
チフスとも、インフルエンザとも、マラリアとも言われています。
また、そういった病気の総称であるとも。
要するに、熱性の伝染病のことであるのは間違いありません。
感染初期の軽い症状、
寒気がして肩がこったような気がするという頃に始まり、
2~3日たったとき、
4~5日たったとき、
間違った薬を飲んでしまったとき、もっと長引いたとき、
お腹がゆるいとき、便秘したとき、
微熱があるとき、高熱がでたとき、
これが延々と続き、
113種類もの漢方薬が出てくるのです。
有名な処方では、
葛根湯(かっこんとう)、麻黄湯(まおうとう)、
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、桂枝湯(けいしとう)、
小柴胡湯(しょうさいことう)などなど。
さて、私も先日この風邪をひいてしまいまして、
結局のところ、治るのに1週間かかりました。
いつもはヤバイと思ったらすぐに漢方薬をのんで、
一晩で治していたのですが、
今度の風邪はしつこかった。
自分の身体ですから、色々と勉強になることは多かったですね。
一番に感じたのは、
とにかく食べてはイカンということです。
あれほど皆様には説教しておきながら、今さらなんですけど、
もともと暮れから正月にかけて食べ過ぎていました。
その悪しき習慣を断ち切ることが出来てなかった。
二日目に、もう治ったかと思って焼肉をたらふく食べた。
焼肉にはなんの罪もなく、食べ過ぎた私が悪いのです。
そこでまた、二度目の「ヤバイ」がきて、
ずるずるとリフレインの日々を送ったのです。
風邪を引いてる間、
お腹いっぱい食べると必ず悪寒がきました。
(そうなっても食べるいやしさ)
また、寒い環境の中にしばらくいると、
やはり悪寒がきました。
途中からカイロをはるようになって治ったけど。
反省すべき点は、とにかく風邪をひいたら、
食べ過ぎない!!!!これですね。
それと防寒には気を配るってのも大切。
寝るのが薬って言うけど、
仕事をほったらかして寝てられる人なんて、
いないのですから。
私はずっと漢方薬を飲んでいました。
これのいいところは、副作用による二次災害がないところです。
眠くならない、咽や口が渇くこともない、
だるくならない、咳が出ても残らない。
新薬は、とりあえず咳を止める、鼻を止める、
熱を下げる、そういうのは得意なのですが、
咳が残っていつまでも長引いたり、
治ってもちょっと元気が出なかったりすることがあります。
どちらも一長一短なので、
新薬が絶対によくないと言うわけではありません。
状況に応じて選ぶと良いと思います。
『傷寒論』は、とてもいい本で、たくさんの漢方薬を教えてくれ、
熱性の伝染病になった私達を助けてくれています。
紙のない時代のことですから、
最初は竹筒に書かれていたそうです。
張仲景さんは、よほど苦労して書いたんでしょうねえ。
世のため人のためと思って。
でも、昔は私のように食べ過ぎる人はいなかったでしょうから、
せっかくの薬の効き目を鈍らしているのかも・・・。
そこがちょっと申し訳ない。
今日は金曜日、週末です。(だよね?)
私は土曜日の午前中、もしかしたらちょっといないかも。
その後はずっとおります。
おヒマな時にはお立ち寄りください。では。