2010年01月27日
まさかの漢方 膀胱炎

お店に膀胱炎のお客様が来られたときに漢方薬を出すと
「いや、じっくり治してるヒマはなくて、
今すぐ効かなきゃ困るんですけど~~~~」
と、よく言われます。
膀胱炎は、はっきり言って辛い病気です。
おいしっこが頻繁にしたくなる!!
でも、出にくい!!
出すと痛い!!!
しかも出たあとも、ずっと残ってるようで気持ち悪い!!
しばらくしたら、またしたくなる!!
でも、出にくい・・・・
と、振り出しに戻って延々と続きます。
我慢していると、
お腹も痛くなり、血尿が出るようになり、
高熱が出て、
腎盂炎を引き起こし、
悪化すると死んでしまうことさえあるのです。
病院に行って、抗生物質を処方してもらえば、
ほとんど治るんですけどね。
でも、忙しくて病院に行けないとか、
抗生剤で副作用が出るとか、
そういうこともありますよね。
初期だったら、漢方薬で治ります。
一番よく使われるのが、
「五淋散(ごりんさん)」という薬です。
この薬は、
消炎、鎮痛、解熱、利尿などの作用により、
尿路系の炎症を鎮めてくれるものです。
また、滋養強壮作用もあるので、
体力が弱ってかかってしまったときなんて、
抗生剤よりも適していると言えるでしょう。
それと、流産防止の配慮もなされているので、
妊娠中の人でも飲めるという利点があります。
膀胱炎を繰り返す人は、
手元にいつも持っておいて、
「やば~~~~い!!」
ってな時にすぐ飲めば、その段階で治すことが出来ます。
でも、これは抗生剤と同じように、あくまでも対症療法の薬。
繰り返す人は、それなりの理由があります。
そこを解決しなければ、根本治癒とはいかないんだけどね。
今は膀胱炎といっても市民権を得ているけれど、
昔は口に出すのがちょっと恥ずかしいイメージでした。
福岡に住んでいたころのことですが、
23歳の若い友人が
「膀胱炎らしいんだけど、恥ずかしくて一人で病院に行けない」
と言うので、もう一人の友達とついて行ったことがあります。
人目につくとイヤだと言うので、
わかりにくい場所の個人医院を探して行ってみると、
普通の家みたいな小さなところで、
「泌尿器科・性病科」
と、これまた小さな看板が・・・・・。
二人は
「えっ!!こ、こ、ここ!!??」
としり込み加減になったのですが、
本人はもう腹痛も出てきていて辛いもんだから、
「我慢できん!!入る!!」
しかたないので二人で両脇をかかえながら入ったのですが、
中は畳敷きの小さな待合室のある、
とってもレトロな空間でした。
大正時代の小説に出て来るような、不思議な感じ。
幸い他には誰も来なかったので、ちょっと安心。
その後は処方された薬を飲んでいたのですが、
こじれていたのですぐには治らず、
何度か付き合わされました。
(その間、だれも他に客はなかった)
ああ、あの時に五淋散を知っていたらなあ。
遠い日の思い出です。
そうそう、その年の福岡はとても寒くて、
彼女が膀胱炎になったのも、
雪の中をたいした防寒もせずに、
営業に歩き回ったのが原因。
冷えと疲れ、これです。
最初に病院に行ったときも、雪が積もっていました。
ヤバイときには五淋散、覚えておいて下さいね。
疲れがひどい時には、
疲れをとるものを一緒に飲むと、より効果的です。
さて、今日は水曜日ですね。昨日は火曜日でした。
なんでこんなことを言うのか?
わからない人はわからくていいんです。
気にしないでください。では。