2008年12月25日
華陀(かだ)

今日はヒマなので(いいのか?それで。)
「お屠蘇」を発明した華陀(かだ)のご紹介を。
華陀は漢方家ならだれでも知っている、大昔のヒーローです。
いろんな処を旅して多くの民衆の命を救い、人気絶大だったのです。
ところが、「魏」の国の曹操に召しだされて、頭痛を治したのがマチガイ。
曹操は、華陀に、自分専属の医師になれと迫ったのです。
ところが華陀は、民の医師でありたいと考え、迎えに来られても、
ウソをついたりして断っていました。
それでとうとう捕らえられて、処刑されてしまったのです。
最後に獄中で記した漢方の秘伝を、牢番に預かってくれと頼んだのですが、
牢番は曹操に咎められるのを恐れて断ったので、
華陀はそれを燃やしてしまい、残念ながら後世に伝わりませんでした。ああ、残念。
華陀が得意としていたのは、なんと、全身麻酔による手術!!
そして、心理学にも長けていて、
ある国の王様を治すのに、薬を使わず、ただ激怒させるだけで全快させたという
逸話もあります。
また気孔術の体操というべき「導引(どういん)」の
「五禽戯(ごきんぎ)」(虎、鹿、猿、熊、鳥の動きをまねたもの)の考案者でもあります。
鍼灸師としても、あれこれやたら針をささなくても、
シンプルな配穴でスパッと効かせたと言われています。
かっこいいでしょう?三国志にも載ってるんですよ。
こういう人が作った「お屠蘇」だと思うと、
よけい効きそうですよね。
2008年12月25日
お屠蘇の準備

気が早い?まあ、そうおっしゃらずに。
お屠蘇の「屠」の字は「屠殺(とさつ)」の「屠」
お屠蘇の「蘇」の字は「蘇生(そせい)」の「蘇」
旧い邪氣にまみれた自分を葬り去って、
新しい魂をよみがえらせる、という意味が込められた、
れっきとした漢方薬です。
効能は「年の初めにこれを飲むと、
年中の災厄を避け、福寿を招く。」
中国の三国時代に「華陀(かだ)」という
有名な漢方医が作ったといわれています。
それが嵯峨天皇の頃の日本に伝わって、
宮中の儀式として用いられ、ひろまっていったそうですよ。
意味もわからず飲むよりも、それを知って飲む方が、
効きそうな気がしませんか?
いつも年末になると売り切れてしまうので、
購入される方は最寄りのお店でお早めに!