2014年12月28日
思わぬ展開

本当は、こんなはずじゃなかった。
ってことは誰にでも何度でもあると思います。
向田邦子さんのエッセイにも、
「Aを目的で行ったのに、結果的にBになるってことが、よくある」
という意味の文章がありました。
お刺身が食べたいなあと買い物に出たのに、
カレーの材料を買って帰る、みたいな。
うちのダーリンが高校生だった頃のお話。
当時、大人気の映画が封切られました。
「タワーリングインフェルノ」と言う題名です。
高層ビルの火災がテーマのパニック映画でした。
出演者が、スティーブ・マツクイーン、ポール・ニューマンという、
大・大・大スター。
それにフェイ・ダナウェイ。
今なら、
デカプリオにブラッド・ピットにアンジェリーナ・ジョリーが揃う感じか?
脇を固める俳優陣も、大物ばかりの超大作です。
封切られる前から大評判で、私も広島に観に行った映画でした。
高校生だったダーリンも、勇んで映画館へGO!
ところが、あふれかえる人、人、人。
とても中に入れそうもありません。
しかたないから帰ろうかなあと考えたのだけど、
せっかく来たのだから、他に面白そうな映画はないかと探しました。
だけど、めぼしい作品はなかったそうです。
そこでふと目を留めたのが、隣で上映されている作品。
それは、やはり封切られたばかりの映画だけど、
聞いたこともない香港映画だったのだそうです。
タワーリングインフェルノと違って、だあれも並んでもいない。
上映開始もすぐだったし、これなら座って観られる。
それだけの理由で、そこに入ることにしました。
そして何気なく観始めたダーリンが、
「なに!?この映画!!!スゴイ!!!!!」
と興奮するのに時間はかかりませんでした。
それが、
ブルース・リーの「燃えよドラゴン」だったのです。
え?知らん?TSUTAYAに走って借りて観てね。
名作だから。
それから「燃えよドラゴン」の人気が沸騰したことは、
ご存じの通りです。
もしもタワーリングインフェルノの方に入れていたら、
こんなタイミングで「燃えよドラゴン」を観ることはなかったでしょうね。
ちょっと羨ましいな。
そういう体験、したいよね。
予期せぬ出来事、思わぬ展開って、
捨てたもんじゃないのでした。
2014年12月17日
たかが数字、されど数字。

温灸を当てているところは、三陰交。
冷え性の方にはピッタリのツボであります。
と、まずは温灸のCMから。
知人のお話。
休日のお昼、家族4人でトンカツ専門店に行ったのだそうです。
その時のこと。
店内は混んでおり、そのせいか接客もイマイチ。
頼んでも、なかなか持って来てくれない。
だけど、それはしょうがないよね、と優しい一家は思っておりました。
やっと届いたトンカツを食べ始めてすぐのことでした。
「なんだ、こりゃ。」
ご主人がナイフで切ったトンカツを見ると、
中は火が通っておらず、赤く血がにじんでいたのです。
さすがに店員さんを呼ぶと、
謝りもせず、ちょっと聞いてきますと言い残して店の奥へ。
しばらくして戻って来て、言った言葉が、
「ちゃんと6分揚げてあるから、大丈夫だそうです。」
はあああああああ~~~~????????
6分って、何?大丈夫って、何が?
どう見ても生肉なんですけど。
あきれ過ぎてそれ以上何を言う気力もなく、
4千円以上のお金を払って、その店をあとにしたご一家でありました。
マニュアルに書いてある数字はとても便利。だけど、ただの目安。
それに振り回されてどうする。
そういえば、こんなことがよくあります。
病院に行って、身体の不調を訴えても、
「検査の数値は正常ですから。」
と言われて取り合ってもらえないことが。
それでも辛いと言い続けると、
「・・・安定剤、出しましょうか。」
逆のケースもまたあります。
「血糖値が高いですよ。お薬飲んで下さい。」
「えっ、身体はどこも何ともないですけど・・。」
「でも基準値を超えてますから。飲まなきゃダメですよ。」
こんなこともあります。
20年ぶりに検査してみたら、
「高血圧ですね。薬、出しときます。」
「えっ、20年前も同じ血圧なんですけど。」
「ああ、基準値が下がったんですよ。」
「だって20年間お薬飲まなくても、何ともなかったんですよ。」
「しょうがないでしょう、基準値が下がったんだから。」
数字って、人間のためにあるものだよね。
その逆じゃないよね。
時々そう確認しないと、頭がおかしくなりそうな、
そんな今日この頃なのですよ。
2014年12月16日
騙されたことがない。

友達がよく騙されるので
「私は今までに騙されたことがない。」
と自慢したら、
「アンタを騙しても、何の得もないけんよ。」
と言われました。
ナルホド~~~~。
とはいえ、そんな私でも騙されることはあります。
いや、勝手に騙されてるっていうか・・。
若い頃に読んだ本に書いてありました。
「ワニは、夜中にテントで寝ている人間を襲う。
それは寝ている背後からゆっくり近づくと、
いきなり後から羽交い絞めにし、
後足と尻尾を支えに立ち上がり、
そのままぴょんぴょん跳びながら、人間を川へ引きずっていくのだ。
その力たるや、人間がどう抗っても逃げられるものではない。
ワニに無抵抗も同然で、ただ引きずられていくのだ。
その恐怖は察するに余りある。
ワニは人間を川に連れ込むと、そのまま水に潜り、
おぼれさせておいてから、ゆっくりとその肉を頂くのである。」
私はすっかり襲われた人間の立場になり、
その恐怖を想像して震えたのでありました。
それでね、その話を友達にしたわけですよ。
「ね?怖いやろ~~~?」
「バカじゃないの。」
「なにが?」
「アンタがよ。嘘に決まっとるじゃろ。」
「でも本に書いてあったんよ。」
「誰の?」
「筒井康隆。」
「・・・・・。」
だけど、今でも私は本当かもしれないと思っているのです。
だってリアルに想像できるもの。
人間を羽交い絞めにし、ぴょんぴょん水際に跳んでいくワニと、
恐怖に顔がゆがむ人の姿が。
友達から、こうも言われました。
「騙された人は、それに気づいてないらしいよ。」
2014年12月14日
二人で忘年会
忘年会3連荘、夕べが最後でした。
しばらくは大人しくする予定のキリンさんです。
予定・・・・。
「予定は予定であり、決定ではない。」
なんて学生の頃よくみんな使ったもんです。
要するに、約束を破るための伏線みたいなもんですが。
忘年会の初日の相手は、
なんと中学校の同級生なのでした。
仕事で宮崎に来るから、ご飯食べない?
ってことで、鉄板焼きのお店へ。
あとで考えたら、佐賀に住んでる人なんだけどね。
佐賀牛vs宮崎牛。喧嘩売ったかしら。
彼とは、考えてみれば、中学2年生の時だけ同じクラス。
高校も同じだったのだけど、クラスはずっと別でした。
だから、共通の思い出もあれば、まったく違う思い出もいっぱいあります。
「中学の時、となり町の中学から殴り込みに来たよね?」
そう言うと、彼は、
「うっそーーー!!!知らん知らん!!」
あんな大事件、なんで覚えてないの?とバカにすると、
「高校のとき、隣の男子高から殴り込みに来たんは知っとる?」
「えええーーーっ!!ホンマ??知らん知らん!!」
初耳でありました。
覚えてる、覚えてないの話から、彼は言いました。
「女の人は、しょうもないことをよく覚えとるよね。」
何のことかと思いきや、
「ワシ、新婚旅行のとき、ソーセージの上のマスタードをこぼして、服を汚したんよ。
うちのカミさんはそれを今でも覚えとって、ちょっとでも何かこぼしたら、
アナタは昔からそうやった、とその話を持ち出すんじゃ。
ええかげん、やめてほしいわ。」
う~~ん。
私も新婚旅行の時、ダーリンが私のじゃがいもを食べたという話を、
怨みがましく繰り返しているのでした。
ちょっと反省。でも、また言うと思うわ。
それから色んな話をしました。
先生たちの話。
長浜まで自転車こいで泳ぎにいき、
帰りに坂の上の店でカキ氷を食べるのが楽しみだったという話。
幼なじみたちの話。
忘年会初日は、楽しく幕を閉じたのでありました。
そうそう、肉ですが、
宮崎の方が美味しいと言ってくれました。
やったね。
平ポン、お正月の同窓会で、また会いましょう。
2014年12月09日
おはぎがお嫁に行くときは

昨日、cafe茉莉花さんの「まつりか祭り」に行きました。
祭りの時だけに出される「おはぎ」が目当てです。
ちゃっかり美味しいランチも食べたけどね。
おはぎと言うと、母方の祖母を思い出します。
以前もご紹介したかと思うのですが、
ビンボーな方の祖母です。
いや、貧乏というわけではなく、
後妻だった祖母は、先妻の子である長男のやっかいになっており、
遠慮しながら生きていたので、小遣いをもらわなかったのです。
というわけで、祖母のフトコロはいつもピーピーでした。
春になると、いつもやって来て、
「つかさちゃん、草餅食べる?」
と聞くのです。
この草餅とは、よもぎを摘んですり鉢で磨り、
炊いたもち米に混ぜて作る、おはぎのことなのでした。
「うん、食べる。」
と言うと、祖母は実に嬉しげにぱあっと笑顔を浮かべ、
「ほしたら、田んぼに行こうや。」
と私を誘います。
田んぼの横にはヨモギが群生しており、
祖母の指示で、柔らかい新鮮な葉っぱだけを摘むのでした。
この仕事が好きでした。
だけど、私が必要以上に熱心に摘むには他に訳がありました。
祖母は自分では「柔らかいとこだけ」と言うくせに、
案外ちょっと下の固い部分まで入れてしまうのです。
そうすると、いくら磨っても繊維が残ってしまい、
食べると舌に触り、歯に挟まると言う厄介を引き起こすのでした。
だけど、私はどうしても祖母にそれを言えませんでした。
いつも質素なもんぺ姿で、申し訳なさそうにしている祖母が、
今は別人のように輝いているのです。
皺だらけの顔を笑顔いっぱいにして、せっせとヨモギを摘む祖母。
「茎が残って口の中が痛い」
なんて言おうものなら、
その笑顔がいっぺんに消え、祖母がしゅ~んと小さくなってしまいそうな、
そんな気がしたのでしょう。
だから私は、少しでも柔らかい部分を増やせるようにと、
一生懸命ちいさな手でヨモギを摘むのでありました。
大漁のヨモギを抱えて家に戻り、
もち米とアンコを炊いて、おはぎが出来上がります。
まだ熱熱のもち米も餡子も、祖母は素手で扱うのが、
どうして火傷しないのだろうと、不思議でいつも見ていました。
「熱いけん、気を付けんさい。」
そう言われて食べる草餅の美味しいこと。
「美味しい?」
「うん。」
そう答えると、祖母はまたぱあっと笑顔になり、満足そうに、
「いっぱい食べんさい。」
と言うのでした。
そして私は祖母に気付かれないように、
そっと口の中の茎を出すのでありました。
子どもの頃の、春の日の、忘れられない思い出です。
2014年11月28日
藤子不二雄A先生の部屋で
NHKの爆笑問題が出る番組で、
藤子不二雄A氏が紹介されました。
私達の世代にとってはカリスマです。
おばけのQ太郎、パーマンがストライクでありましょうか。
ドラえもんは、ちょっと後のお話なのです。
亡くなった藤本氏のエピソードなど、
興味津々でテレビの前に座る私。
そして、A氏の仕事場が紹介されたとき、
私はそれを見つけたのです。
椅子に座るA氏の後の棚に、乱雑に積まれた本の山。
横積みになっていた本の下から二番目。
『漫画家入門』、著者は石森章太朗さま!!!
私も持ってる、この本!!
パーマンもオバQもどこかへ飛んでいき、
私の頭の中は、この本を始めて手にした時の、
胸がドキドキ、ワクワク、夢のような幸せ感が甦ってきたのです。
小学校5年生の私。
呉の桃太朗書店で、母にこの本が欲しいと言ったときの、
母のあからさまに嫌そうな表情も思い出せます。
それでも黙って買ってくれた母。
「入門」というタイトルだけど、
とても風変りな本なのです。
最初に道具のことなどを、ちょろっと紹介したあと、
石森氏の自己紹介が始まるのですよ。
それも、子供の頃から現在に至るまでの、長い物語を。
これが、子どもだった私の胸に
素晴らしい感動を呼んだのでありました。
小さな頃、お姉さんと雑誌を作ったこと。
手塚治虫氏へのあこがれ。
中学生のころ、伝説の漫画少年という雑誌へ投稿したこと。
そこでの投稿仲間と同人誌を作ったこと。
この同人誌がハンパじゃないんです。
全国規模で、メンバーがスゴイ。
赤塚不二夫氏の名前もあり、手塚先生の寄稿もあるのよ。
高校生の頃には、もう雑誌連載を始め、
上京してトキワ荘に住み始める話。
そこがまた、漫画家の梁山泊と言われた所で、
最初に紹介した藤子不二雄先生、赤塚不二夫先生、
寺田ヒロオ先生、水野英子先生など、一流の漫画家達の、
まだ若い頃のパワーがあふれ返っているのです。
私は子どもだったので、志という言葉は知らなかったけど、
長い自己紹介を読みながら、確かにそれを強く感じたのでありました。
息子に、
「お母さん、その本、オークションで高値がつくのでは?」
と言われ、一瞬その気になった浅はかな私ですが、
初版本でもないし、箱カバーを捨ててしまっているので無理だね。
(何を本気で考えているのだ。罰当たりな。)
夕べ、この二冊に収められている石森章太郎先生の漫画を読み返しました。
いや~、やはり天才。
これ以上続くと長くなるので、このへんでやめます。
個人的な感想文を読んでくださって、有難うございました。
2014年11月25日
いわさきちひろ美術館
東京に行ってきました。お仕事です。
赤坂見附という駅のそばのホテルでありました。
仕事が終わって外にでたら、こんなところが。
人がいっぱい。さすが都会。
入らんかったけど。
みんなでカラオケに行き、ワインバーに行きました。
全員がお上りさんなので、ぼったくられんかと不安でいっぱい。
でも、
カラオケは2時間歌い放題飲み放題で、2500円。
ワインバーは一人1500円。
安くないですか!?
さて、本題に入ります。
私は「いわさきちひろ」さんの絵が好きでした。
と言っても、最初の頃は小学校の教科書や絵本の挿絵で見て、
あまり興味ありませんでした。
まだ子供だったので、
手塚治虫氏の絵みたいに、輪郭がくっきりはっきりした、
わかりやすい画風の方が良いと思っていたのです。
だけど、高校生の頃になると、
なんとも言えない水彩の美しい色合いや、
子どもの仕草や表情がいいな、と思うようになってきたのです。
あれは高校2年生の夏休みだったでしょうか。
新聞の三面記事の下に小さく、いわさきちひろさんの訃報が載っていたのは。
ショックでした。
好きになり始めていたのに。
55歳の若さでした。
そんなこともあって、
美術館があると知ってから、そこにはずっと行きたいと思っていたのです。
ちひろ美術館を検索してみると、今なら、
ー子供の本の先駆者たちーという展示をやってるみたい。
大正時代、子供の絵本が花開いていた頃に活躍していた画家たちの、
いろんな作品を見られるのです。
あまり詳しい私ではないのだけど、
竹久夢二という名前も連なっていました。
おお、あの竹久夢二の児童画が!!!
それは是非とも行かねば!!
だけど、東京を一人で移動するなんて出来るのか?私。
そう、今回は友達がみんな忙しくて付き合ってもらえなかったので、
自力で動かねばならないのでした。
しかし、私だってもう大人よ。日本語だってしゃべれるし。
なんとかなる!!!
色んなところで色んな人に道を尋ねました。
「宮崎から来たんです。」
と訴えるオバサンに、意外にも東京は優しかった。
駅員さん、お掃除のオジサン、通りすがりの赤の他人さん、
お散歩中のご近所さん、
ほんとうに有難うございました。
それから、間違った方向の電車に乗りかけた私に電話してきて、
寸前で救ってくれた沖縄の友達、
お陰で迷子にならずに済みました。
そんなこんなで、予定より少し時間がかかったけど、とうちゃこ。
そこは、普通の住宅地の中にある、素敵な場所でありました。
いわさきちひろさんのイラストが美しく、
胸に迫るものがあるのは当然のことです。期待通りです。
だけど、期待を大きく裏切ってくれたのが、
子どもの本の先駆者たち!!なのだ!!!!
撮影は禁止だったのが残念です。
大正時代の自由で勢いのある良い時代に、
子どもたちの為に優れた絵本を作ろう、という熱意が、
本当に贅沢な作品を世に送り出していたのですね。
竹久夢二も、他の作家たちも、素晴らしい作品を残していました。
一番わたしが好きなのが、
岡本帰一という作家さんの絵。
いわさきちひろも、子供時代にあこがれたという絵。
モダンで綺麗で、とってもオシャレなんです。
細かいところが繊細で美しい~~!!
今はCGで合成すれば、どんな絵でも描けるのかもしれないけれど、
手書きの微妙な美しさまでは無理だよね~、なんて、
アナログなキリンさんは満足したのでありました。
あ、岡本帰一は、キイチの塗り絵の人とは別人です。
てなわけで、東京でもまた、濃い時間を過ごし、
飛行機で宮崎に戻ってまいりました。
せっかく空港に早めに着きながら、
搭乗口を間違えていたため、最後に走った、
というのはヒミツ。
2014年11月22日
城崎にて(昨日の続き)
昨日の続きです。
京都観光を終えると、山陰線に乗って城崎に行きました。
志賀直哉が列車事故のあと、療養した温泉街。
実は私は志賀直哉が好きなので、一度は来てみたかった所なのです。
あんなに有名なのに、落ち着いた街並みでした。
雰囲気を壊さないように努力されてるんですね~~。
コンビニだって、こんな色合い。
私達がお世話になった「山本屋」さんの前です。
落ち着いた昔ながらのお宿でありました。
もちろん内風呂もありますが、
城崎温泉では外湯が推奨されています。
その為に「外湯めぐり」というのがあって、
ここで宿泊している人なら、どの外湯に何度でも無料で入れるのです。
さっそく出かけたのが、ここです。
柳湯さん。下足番のオジサンが、丁寧に説明をして下さいました。
外はこんな感じ。帰る時に撮ったものです。
お湯は熱めでサラッとしてます。
ちょっと塩っぽい味がするなあと思ったら、
城崎って海と近いのね。
つまりミネラルたっぷりのお湯ってことでして、とても温まります。
寒い季節に外湯めぐりをしても冷えないわけです。
宿に戻り、美味しいカニ料理をたらふく食べました。
どうしてカニの画像がないのか?
それはね、グルメ画像、レポート、下手なんです・・・・・。
商売の邪魔になるので自粛。
そして、事件は翌日の朝におきました。
前日の夜、美味しいお料理を食べて美味しいお酒を飲んだダーリンは、
8時には眠りについておられました。
ちょっと頑張った私も、9時にはぐっすり。
当然ながら早起きになりますわね。
5時頃でしょうか。先に起きたダーリンが、宿の内風呂に入りに行ったのは。
気配で目覚めた私は、もう一度寝ようとしたのだけど、失敗。
ダーリンが帰ってきたら、次は自分が入りに行こうと待っていました。
が、なかなか戻らないダーリン。なんぼ長風呂やねん。
部屋の鍵は一つしかないので、勝手に行くわけにはいきません。
そこで私は考えた。
お風呂は、一階のロビーの奥にあります。
そこで待っていて、出てきたら鍵を渡せばいいじゃん。
部屋を出て、階段を下りていると、
下から上がってきたのは、誰あろう、うちのダーリン。
「お風呂出たの?はい、鍵。」
と言いながら、鍵を差し出したのですが、
何故か驚いたようなしぐさで、私を避けようとするダーリン。
「ちょっと、私も入るから部屋の鍵!!」
と声を強めに言ったのですが、いかにも迷惑そうに身をかわしながら、
「いえ、違いますよ!」
と、逃げんばかりに階段を上がろうとするではありませんか!!
「何が違うんじゃ!!わたしよ!!わたし!!」
さらに声を上げて迫ると、やっと我に返ったかのように、
「オマエか!!」
・・・・・よそのオバサンだと思ったんだって・・・・・・。
どこのオバサンが朝っぱらから部屋の鍵を押し付けるんじゃ。
という夫婦の危機を乗り越えて、宿を後にした私達。
こんな懐かしい車両で大阪へ。
(息子に見せたら、こんなレアな車両、どうして頭を撮らなかったの?と叱られました。そう、息子は鉄男くん。)
住吉大社の前にある洋食屋さん。
ホントは、玉子コロッケが有名なお店に行こうと思ったのだけど、
時間に遅れてアウト。
でも、こちらも有名な老舗で、とっても美味しいタンシチューを頂きました。
コンソメスープも、とっても幸せな味でした。
マッサンにも出てきた橋。
上はこんな感じ。
お天気も良く、願い事が叶うという石も拾って、いい気分でした。
長文となりましたが、
最後までお付き合いくださって有難う。
雨が降るという予報もあったけど、
無事に傘もささずに濡れることなく無事に戻って参りました。
そして、明日明後日は東京でございます。
11月一杯、怒涛のように突っ走るのでありました。
2014年11月21日
南禅寺の前から
南禅寺に行きました。
どこの?もちろん京都の南禅寺です。
本人、喜んでるんですが、若干気持ち悪いですね。
ま、いいか。お寺だもの(?)。
京都に行ったのは、実はお仕事です。
某メーカーの講演会がありましたので、珍しくダーリンと二人で参加。
講演会が終わり、懇親会まで時間がありました。
会場となっているホテルは南禅寺のすぐ側だったんだけど、もう暗い時間です。
行ってもな~、と思ってたら、
ホテルの従業員さんが一言、
「南禅寺さん、紅葉ライトアップ始まってますよ。」
えっ!!ホンマでっか???それは行かねば!!
「たしか5時半からですよ。」
5時半?おお、いま、5時40分やがな。
なんというラッキー。
夫婦そろって南禅寺へGO!!
道は知らなくても、人がぞろぞろ歩いてるから大丈夫。
近くの湯豆腐屋さんもカッコいいな、なんて言いながら入口に着いたのが、
最初の画像です。
おお、いい感じに紅葉しとるがな。
ところが、宮崎在住の私には、予期せぬ出来事が!!
「列の後にお並びください。」
後??・・・・・ど、どこが後でっか???????
ずらっと並ぶ人の列。
だって、5時半に始まったばかりなのに、まだ6時にもなってないのに、
どうしてこんなに並んでいるの?
係の人に聞きました。
「どのくらい待てば、入れますか?」
「そうですね、まだこれくらいだから30分も待てば大丈夫ですよ!!」
運がいい、とでも言いたそうに嬉しげな顔の係員さん。
30分待ちって、ラッキーなんですね・・・・・。
7時の懇親会には間に合わんがな。
しかたがないので、屏からはみ出した紅葉を撮影して、
とぼとぼ帰ったのでありました。
懇親会は盛大なもので、
舞妓さんたちの踊りにウットリ。
頼んで撮ってもらった写真は
ピンボケ・・・・。
翌日は仕事も終わって、
清水さんに行ったり、
三十三間堂に行ったり、
京都タワーに上ったり、
お上りさん丸出しと言われようが、何と言われようが、
秋の京都を満喫したのでありました。
え?ネタはないのか?
それは・・・・、明日に続くってことで。
2014年11月12日
こころの風景

この画像を見て、
「あっ、ひょうたん島!!」
と思う人、アナタ、50代ですね。
これは昔NHKで放送されていた「ひょっこりひょうたん島」
ではなくて、瀬戸内海に浮かぶ実在の島です。
名前?知らん!!(威張って)
さて、毎朝、私が楽しみにしている番組があります。
それは、火野正平さんの「日本縦断こころ旅」。
視聴者からのお便りを正平さんが読み、
そこに書かれている「こころの風景」を訪れるというモノ。
スタッフと一緒に、ちゃりんこをチャリチャリとコギながら、探して行く旅です。
日本の風景って、どうしてあんなに和むのでしょう。
一度も行ったことのない所なのに、どうして懐かしいのでしょう。
以前は朝のワイド番組を観ながら、
心ささくれていたのに、今はとっても穏やかな日々。
一日のスタートが静かに始まるのって、いいもんですよ。
話はちょっと変わりますが、
子どもの頃、火野正平さんのファンでした。
まだ「にへいこういち」さんと言う名前だった頃です。
当時は子ども向けの時代劇という番組がいっぱいあって、
その中の{わんぱく砦(違うかも)」という番組に出ておられたのです。
♪ 昔の兵隊さんは鉄砲かついでトットコト~
という主題歌も何故か覚えておりますよ。
最後まで歌えますが、誰も知らんわね。
それが長ずるにつれ、女たらしというイメージとともに興味は失せ、
すっかり忘れていた方でした。
だけど、この番組で久々に再開してみれば、
いい味出しておられるのです。
朝は一日の始まり(当たり前)。
少しでも気分良くスタートするために、おススメしたい番組です。
いつかどこかで火野正平さんに会ったなら、
わんぱく砦の歌を歌って驚かせたいな(迷惑だろ)。
今夜は一発目の忘年会。楽しんできます。
2014年11月07日
読み返したい本。

子どもの頃、
この部屋で寝転がって本を読むのが好きでした。
近所に友達が、いや、家がなかったので、
遊び相手がいなかったことも理由の一つです。
同じ本を繰り返し繰り返し、
覚えるほど読みました。
小学校2年生の時に読んだ「秘密の花園」も、
その中の一冊です。
バーネットというイギリスの作家の作で、
「小公女」「小公子」「秘密の花園」の三作を、
子供向けの全集で同時に読んだのです。
その中でも断トツに好きで、
今でも落ち込んだ時には読むのがこの本です。
何故か?
最初の舞台は、
イギリス領だったインドです。
そこで生まれた主人公の少女メアリが、両親をコレラで亡くすところが始まりの物語。
ところが、彼女はそれで淋しがったり悲しんだりしないのです。
それは彼女が強いわけではなく、
愛された記憶がなにもなかったから、何も感じなかったというわけ。
お金持ちの両親は自分たちのことばかりで、
一人娘はメイド達に任せっぱなし。
甘やかされ放題で育てられたメアリは、
思いやりのかけれもない、ワガママで頑固なひねくれモノでした。
やせっぽちで顔色も悪く、
いつも誰かをにらんでいるような表情の小さなメアリ。
彼女はイギリスに住む、伯父さんに引き取られます。
そこは、長い間だれも入ったことがない部屋がたくさんあるという、
めちゃめちゃ大きなお屋敷でした。
そしてそこには10年もの間、誰も入ったことがないという、謎の花園があり、
人と会いたがらず旅行ばかりしている伯父さんと、
メアリと同じように悲しく病んでいる男の子と、
気難しい使用人たちがいました。
これは、その病んだ家と花園と人々の、再生の物語なんです。
自分のことにしか興味がなかったメアリが、
人に興味を持ち、自然の変化に驚き、あこがれ、
あたかもサナギが蝶になるような変身を遂げていくのです。
それは、悪い子が改心して良い子になる、
そんなアリがちな物語では全くありません。
乾いた土地に種が落ち、
雨が降って双葉が芽生え、勢いよく育っていくような、
そんな変化に似てるかも。
その変化は、意図しないにも関わらず、周りを巻き込み、
暗く閉ざされていたお屋敷を明るく開放し、風を起こして春を連れてくる、
そんな感じなんですよ。
メアリに力を貸してくれるのが、女中のマーサ。
そして、その弟なんですが、
この子が自然の申し子と言うか何と言うか、「荒れ野の天使」なんです。
物語は、ちょっとサスペンスっぽいところもあり、わくわくドキドキ、
そして最後は、スッキリと最高に気持ちの良いエンディングを迎えるのです。
何度読み返しても、晴れやかな気持ちで一杯になり、
ああ、自然って有難いなあと感謝するのでありますよ。
こうして紹介していても、また読みたくなる、
そんなキリンさんの一冊なのでした。
日曜日は、ちょっとお見舞いに行かねばなりません。
友達のご主人が大けがしたので。
ここんとこ、周りで怪我が続いてます。
皆様、これぐれも注意してくださいね。
注意一秒、怪我一生、シャレになりませんよ。
自分自身にも、言い聞かせつつ。
2014年10月31日
スマホと私。
実は、数日前から密かにスマホ生活です。
慣れ親しんだガラケーとはオサラバ。
どうやら通話代がハンパじゃなかったらしく、
通話し放題というスマホに代えるようにと強制命令が。
新しいメカ、使いこなせるのか?
不安なまま、スタート致しました。
近頃キリンさんのメールがそっけない、
返信が遅い、
そう思っておられる方、ごめんなさい。
・・・・・まだ、よくワカランのです・・・・・。
らいん、出来ないらしい。
これは私の能力のせいではなく、
最初から出来ない約束になっているのよ。
ホントよ。
困るのは、いちいちメカがブルブル震えることです。
ちょっと触るとブルブル震えやがって。
十七、八のオボコ娘じゃあるまいし。
こっちが気持ち悪くなってしまうわい。
スタッフの話だと、
ブルブルしないように出来るという話なので、
ヒマな時にでも、ソフトバンクさんに行ってみるつもりです。
それと、発信音や呼び出し音がヘンなのも、
変えてもらおうかと。
自力では出来ないのだ。
それから、一番困ったことは、
落としそうになることなんですよ。
みんなよく平気ですね。
どこを持っていいのかワカランのよ。
ガラケーに比べて大きいので手に収まらないじゃない。
こわごわ持ってるところに、ブルブルされると、
思わず取り落としそうになるのよ。
こんなの持って、よく歩きスマホなんて出来るよね。
怖くないのかな。
とは言え、これから付き合っていかなければならないスマホ。
なんとか頑張って仲良くなろうと努力するキリンさんなのでした。
皆様の応援声援差し入れをお待ちしております。では。
2014年10月30日
占いを、信じますか?
前回のブログにあるように、
秋月温泉に友達と行きました。
そこには城跡、神社、お寺などが、
小ぢんまりとありました。
観光コース(と言っても、人は少ない)をたどっている途中に、
画像の高島易断なるモノがあったのですよ。
お祭りなんかで見たことありませんか?
広い板が、誕生日ごとに区切られており、
そこに占いが差し込んであるのを。
私は一度もそれを買ったことはありませんが、
一緒に行ったしんこちゃんが、
「高島易断やねえ。意外と当たるよ、コレ。」
と言うもんだから、生まれて初めて買うことにしました。
3月7日のコーナーには、三つほどの包みが重なっておりました。
順序よく、一番前のを取ろうとしたのですが、
よく見ると、一番後ろにあるのが、ひどく汚れているのです。
誰かが、汚れてるからって後にこっそり置いたに違いありません。
商売人の習性でしょうか、
汚れてるのを残すのは、いかにも忍びないのですよ。
だって、ゼッタイにこれって売れ残るよね。
このまま誰の手にも取られず、ますます汚れてしまって、
ついには廃棄処分に・・・・。
外が汚れてるからって、運は変わらん。
そう思って、それを手に取りました。
中にはどんなことが書いてあったでしょう?
「現在の貴方の運勢は 昇運と謂う」
よっしゃああああああああ!!!!!!
そして、
「貴方の性格は、聡明である反面、情熱的、衝動的、我儘機転がきかない傾向に・・・」
あれ?でもいいの。聡明なら。
高島さんって、わかってらっしゃる(高島さんって誰?)。
100円の占いで、とっても気分が良くなったキリンさんなのでした。
昇るぞおおおおお!!!!!!
誰ですか?ブタもおだてりゃ、とか心でつぶやいた人は。
体育館裏にいらっしゃい。
2014年10月22日
出るに出られぬ時。

新婚の頃、福岡でマンション住まいをしていたキリンさんです。
私が住んでいたところは、
玄関のドアを開けるとすぐ左に、
廊下に面してお風呂があるという造りになっておりました。
ある夜、私はそのお風呂に入って、
ゆったりと湯船につかり、
あ~、極楽極楽と至福を味わっていた時のことです。
いきなりドアがバンっ!!!!と乱暴に開けられた音が、
廊下に響き渡ったのですよ。
「出ていけっっ!!!!!!!」
お、お隣だよ・・・・・・。
温かい湯船の中で氷りつく私。
お隣のご夫婦って、日頃はとても知的で上品な二人なんです。
ダンナさんは大手の企業にお勤めで、
奥さんも英語がしゃべれるような、そんな人たち。
「あなた、やめてええええええっ!!!」
「もう飯も作らんでいいっ!!!オフクロの面倒もみんでいいっ!!」
怒号とともに、ドアをバンバン叩く音が。
こ、こえ~よ~~~。
「やめて~~~。」
「出ていけ!!!!」
はっきり言って、出て行きたかったです、私は。
だけど、湯船から出たら、ざばあっと音がして、バレてしまうじゃないか。
お隣の奥さんが聞いてたと知ったら・・・・。
で、出られない。
「帰ってくるなっ!!」
「いやよ~~っ!!やめてっ!!」
言い争う間も、ドアがバンバン、開いたり閉まったり叩かれたり。
すごい騒ぎです。
どのくらい続いたでしょうか。
終いには、お互いの声がだんだん低くなり、
奥さんのすすり泣く声とともにドアがゆっくりと閉まって、
お騒がせな夫婦喧嘩は終わりを告げ、
湯船の中で微動だにせず耐えた私はといえば、
すっかりのぼせてしまったのでありました。
翌日、お隣はどうなったかなあと考えていた夕方。
ピンポーンとチャイムが鳴り、誰かが来たようです。
「こんにちは~。」
にこやかに立っていたのは、誰あろう、となりの奥さん。
げっ!!うろたえる心を必死で抑える私。
奥さんは、手に小鉢を持っていました。
「あのね、ちょっと作りすぎてしまったので、おすそ分けなの。
食べてね。」
それは白ごまがふってあるレンコンのきんぴらが、
美味しそうに盛られておりました。
「あ、ありがとう。頂きます。」
「いいえ、お口汚しだけどね。」
と、にっこり笑ってドアを閉めた隣の奥さん。
まさか、私がお風呂に入ってたのがバレていたのか?
電気ついてたし。
お詫びなのか?そうなのか?
複雑な気分で食べたレンコンのきんぴらですが、
私の気分などとは裏腹に、文句なしに美味しかったのでありました。
いったい、あの夜の喧嘩は何だったのか?
聞けないままに宮崎に引っ越したのだけど、
どこにでも色々あるもんですね。
お風呂に入ると、たま~~に思い出す出来事なのでした。
2014年10月20日
水平線の音楽と花火と私達

海が好きで、音楽が好きで、花火が好き。
そりゃもう、行くしかないでしょう。
暮れゆく空の色の変化を楽しみながら、
音楽に興じる大勢の人たち。
いや~、宮崎の空って、本当に広くて素敵。
広島の狭い空を見慣れた身としては、言いしれない解放感を覚えます。
今回の感想、いろいろあるのだけど、
「年齢層、高いね。」
腰が曲がってたり、杖をついてたり。
そうなんです。やたら年配の方たちが目につくのです。
もしかして・・・・
「八代亜紀か!!!???」
キリンさんだって年配じゃん、そう思ったアナタ、
体育館裏に来なさい。
本当に私よりも10歳は上であろうお姉さま方が、
いっぱいいらしてましたよ。
すごいパワーですね。
八代さんは、野外ステージにどんな格好で来るのかな?
と思ってたけど、やはり紫のロングドレスで、
いつものスタイルを壊すことなく期待に応えまくっておられました。
私の友達たちは、斉藤和義がお目当てです。
いや~、良かったっす。
エロいという噂でしたが、昨日は歌と演奏に集中してくれてました。
カッコ良かったっす。
大竹しのぶさんは、女優さんでした。
歌っても、女優。
結婚しても、離婚しても、年とっても、女優な人なのね。
泉谷しげるさんは、いつも通りでした。はい。
「跳べ!!」
と言われて、いっぱい跳んでしもうた。
おかげで下半身が痛い。
私の一番のお目当ては、何と言っても花火です。
画像?私には無理。期待してないでしょ、どうせ。
頭の真上でぱっと開く迫力は、
他のところではお目にかかったことがありません。
音楽がかかるのも楽しい。
うまくメロディーにあわせて、
空の上で開く楽しさ。
言葉では言い尽くせない感動です。
もっとちゃんと伝えてよ、そう思う人は、
来年は是非自分の目で確かめに行ってみてくださいね。
イオンから会場までの道を往復しても、
ちっとも苦にならない夜でありました。
さて、今日は恒例の酵素でヘルシークッキングがありました。
詳しい模様は明日アップしますので、お楽しみに。
2014年10月19日
怒る力

ノーベル賞を受賞した方が、
エネルギーの源は「怒り」だと言ってました。
ナルホド。怒りって、パワーになりますよね。
だけど私は怒るのがどうも苦手。
うまく怒れないのです。
いい人ぶってるわけではなく、
人並みに、いや、人並み以上に嫌な思いはするのだけど、
怒り方が、よくわかりません。
ぼんやりとムカついてるうちに、
タイミングを逸してしまうことが多いような気がします。
「キリンさん、そこ怒るとこでしょ!」
と指摘されて、そうか、怒っていいのか、と思うのだけど、
今更なんだかなあ・・・ってな風にうやむやになるのです。
これが、他人のことになると怒りやすいのですよ。
友達が理不尽な目にあったとか、
社会の仕組みが変だとか、
そんなことには簡単に怒れるんだけどね。
無責任に怒れるからなんでしょうか。ワカラン。
自分のこと、少しはわかってきたつもりでも、
まだまだ理解できずコントロール不能なことも多々あります。
きっと死ぬまでそうなんでしょうね。
と、今日はつぶやいて終わるのでありました。
午後から「水平線の花火と音楽」に行きます。
腐れ縁の5人会で行くのです。
ややこしいことは忘れ、思いっきり楽しい夜になるでありましょう。
2014年10月17日
君の瞳に恋してる

映画に行きました。
ジャージーボーイズという、クリントイーストウッド監督の新作です。
もう一度見たい、そう思わせる映画でした。
特に見終えた時の満足度が高い。
すっごくいい夢を見た時の感じに似ています。
たとえ主人公の男性がタイプじゃなくっても、
初め、歌い方がちょっとキモいなあと思っても、
(個人的な感想である)
そんなことはすぐに帳消しになります。
フォーシーズンズという、
私が生まれるか生まれない頃に結成されたグループの、
(戦前ではありません)
メンバー達が出会って成功して解散して、
という歴史。
そう書くと、なんだか頭の中に、
愛憎、裏切り、嫉妬、金、女、転落、泥沼、ドロドロ、
みたいな言葉が浮かびませんか?
もちろんそれもあるのだけど、
そこが暗すぎずにサラッと流れるので、
こっちの心が重くならずに済むのもいいところ。
それも、歌が素晴らしいからなんです!!!
初めてフルメンバーが揃って歌うところ。
代表曲の「シェリー」が認められるところ。
どんどん人気者になり、数々のヒット曲が流れるところ。
そして解散し、
ボーカルのフランキー・ヴァリがソロになり、
「君の瞳に恋してる」を歌うところ!!!!
私は、鳥肌立ちました。
メロディーも、歌詞もいいのよ。
恋する喜び、そんな相手に巡り合えた幸せを、
高らかに歌い上げていて、最高です。
80年代にヒットしたのは、カバー曲です。
オリジナルも是非聞いてみてね。
最後に出演者が揃って、
歌って踊るところは、
自分に歌と踊りの能力があれば、
そこに混じりたい!!!と心から思い、
幸せのうちに終わるのです。
現実は、もっと色々あったに違いないのだけれど、
そんなことはいいのだ。
面白かったんだもの。
いや~、映画って、ホントにいいものですね。
時間があったら是非とも映画館に足を運んでくださいね。
さて、この私、土曜日は音楽と花火を観に行きます。
楽しまなくては~。
2014年10月03日
村の鎮守の神様の

秋になると、お祭りが恋しくなります。
子どもの頃は、毎年新しい着物をこしらえてもらって、
頭に大きなリボンをつけ、
鈴のついたポックリを履いて出かけたものです。
お祭りというと、わくわく楽しい思い出ばかりなのだけど、
一つだけ、今でも口惜しくてたまらない事件がありました。
それは私の町ではなく、
おばあちゃんの家の側にある神社のお祭り。
歩いてそれこそ1分くらいのご近所です。
たぶん小学校の4年生くらいで、
弟がまだ幼稚園だったと記憶します。
土曜の半ドン授業が終わると、
すぐに二人でバスに乗り、おばあちゃんの家にやってきました。
おばあちゃんの家で昼ごはんを食べると、
もちろんすぐにお祭りにGO!!
モタモタと、いつまでも食べている弟には、
「先に行くけん、後から来んさい!!」
と怒鳴って家から飛び出す私。
お宮の周りは準備でおおわらわ。
派手な出店のテントが立ち並び、
ねじり鉢巻きの大人たちが台を並べたり、
商品を出したり、
そんな様子をワクワクしながら見て回っていた時のことです。
境内を出た、小さな溝の側に、
それはありました。
アイスクリーム屋さんがいる!!!!
白い手ぬぐいを被った、中年のがっちりしたオバサンが、
細長いアイスクリームが詰まった容器の横に立っています。
おばあちゃんから100円もらっていた私。
(玉じゃなくて、札。板垣退助である。)
もちろん即座に購入し、
安っぽいコーンにのったザラザラしたアイスを食べながらプラプラしていると、
やっと弟がやってきました。
「ワシも食べたい。」
「おばあちゃんから、百円もろた?」
うなずいて、札を見せる弟。
その弟を連れて、再びアイスクリーム屋さんに行きました。
私は早く他の店を見て回りたかったので、気もそぞろです。
あっちに金魚すくいや、ねぶりクジがあるし、
おもちゃも並び始めてる。
「早よ、行こうや。」
アイスクリームを持った弟を急かす私。
ところが、弟はじっと立ったまま、動こうとしません。
口下手で大人しかった弟は、黙ったまま、顔が真っ赤です。
そこでおばちゃんが一言。
「お金、まだもろうてないんよ。」
「えっ、アンタ、はよ百円札出しんさい!!」
弟は、ふりしぼるような声で、
「ワシ、払うた・・・!!」
そう言うと、めそめそ泣き始めました。
その瞬間、私は悟ったのです。
このオバサン、百円をだまし取る気なんだ。
頭にかっと血がのぼりました。
そこで私は、
弟の服のポケットを全部調べて、
「おばちゃん、この子がさっき百円を持っとったん、ウチ見たよ。
どこにもないもん、払うとるはずよ!!」
と、無実の証明をこころみました。
「アンタ、この子が払うとこ見たんね?」
うっ、アッサリ言葉に詰まる私。
「この子が嘘、言いよるんよ。もしかしたら、風に飛ばしたんかもしれんよ。
はよ、アイス代払いんさい。」
と、勝ち誇ったかのように言い放つオバサン。
風なんか、吹いとらん!!馬鹿にしやがって!!
「おばあちゃん、呼んでくるけん。」
弟の手を引いて帰ろうとすると、
「待ちんさい、その子のアイス代まだもろうてないけんね。
このまま逃げる気じゃろう。お金、払うてからにして。」
口惜しさに頭が爆発しそうになりながら、
とりあえず10円を払い、泣いている弟の手を引っ張りおばあちゃんの元へ。
話を聞いたおばあちゃんは、割烹着で手を拭き拭き、
一緒に走って来てくれました。
・・・・・・・・・ダメでした。
オバサンは、受け取ってない、証拠がない、の一点張り。
弟と二人でいくら訴えても、知らん顔だったのです。
すごすごと3人で家に帰りつくと、
おばあちゃんは弟に言いました。
「泣きんさんな。また100円あげるけん。」
それを聞いた私はまたまた逆上し、
「おばあちゃん、警察に言おう。うちら、絶対に嘘ついてないけん。」
おばあちゃんは、可愛そうに、という具合に私の頭をなでながら、ただ、
「用心せんと、いけんよ。」
と真面目な顔で静かに言って、その事件は終わったのでした。
理不尽を覆せない悔しさ。
アイスクリーム屋のオバサンの足元に散っていた真っ赤な落ち葉とともに、
未だに忘れられません。
楽しいばかりのお祭りに、
たった一つ、陰を落とした思い出なのでした。
2014年10月02日
おとなは だれも はじめは子どもだった。

大家と言われる人たちが何人も、
「思い出に残る一冊」の中で挙げていたこの本。
ずっと気になっていたのですが、
今頃になってやっと読む機会を得ました。
作者の中勘助が、自身の子供時代を書き綴った本です。
1885年生まれだそうなので、
私のひいおばあちゃんが子供だった頃でしょうか。
そんな昔のことなのに、
文章の中から、その時代の風景が鮮やかに目に浮かびます。
病弱で人見知りでワガママだったという作者。
やせっぽちで目と頭がデカく、
タコと呼ばれていたという小さな坊ちゃんを、
その背に負って走る伯母さんの姿が容易に想像できるのです。
神田のお祭りの勢いと喧騒。
色とりどりの屋台や駄菓子の数々。
雨の日の、ひっそりとした仏間。
引越した先の小さな畑など。
見たこともない景色なのに、
懐かしくなるのは何故でしょうか。
みんな、自分と年代や環境は全く違うにしても、
同じ年頃の子どもに帰って、勘助坊ちゃんを見つめるからではないでしょうか。
私はご存じのように、自分の子供時代を振り返るのが好き。
そして他人の子供時代を覗き見るのも大好きです。
全く未知の世界であったり、
自分と同じだよ~、と共感したり、
もう二度と味わえないであろう、瑞々しい感動を、
ちょっとだけ体験できるような気がするのです。
「思い出すという行為は、創造する行為に似ている」
もうずっと以前、何かの本で読みました。
脳科学者の著書だったような。
だから、思い出すとワクワクしたりするんだって。
ボケ防止にも、なるんだって。
近頃では、認知症の対策として取り入れられていると聞きます。
さもありなん、です。
『銀の匙』、まだ読んでない人にはおススメの一冊ですよ。
漫画の方も面白いけどね。(持っている)
自分の子供の頃のことも、
たまには思い出してみては?
2014年10月01日
秋月温泉

財布をバッグに入れながら、
下りのエスカレーターに乗ろうとしたら、
危うく、つんのめりそうになりました。
やはり二つのことを同時にしてはならない、
そう肝に銘じたキリンさんです。
さて、10月ですね。
10月になったと思うだけで、胸が高鳴るのは何故?
それは、友達と温泉に行く約束をしているからなのだ。
大学で同じゼミだった「しんこちゃん」は、
神戸育ちのお嬢様です。
それなのに、山育ちの私と仲良くしてくれる有難い存在です。
楚々とした風情でスマートな彼女は、
意外と行動派なのです。
福岡で会おうという話が決まったら、
すぐに「秋月温泉、おさえたから」とメールがきました。
「ちゃんとツインにしたからね。」
と注意書きが。
実は何年か前、神戸で一緒に泊まったことがあるのだけど、
そこも彼女が押さえてくれたホテルだったのです。
美味しい食事にお酒も進み(と言っても私はビール一杯だが)、
夜中にいい気もちでお部屋に入った二人。
さっさと脱ぎ始めて、ほとんど裸同然になったところで気づきました。
「ここ、ダブルやない!!???」
部屋の真ん中に、キングサイズのダブルベッドがどーーーん!!と。
「ごめんね、ごめんね。ネットで予約したんやけど、おかしいなあ。」
と言いながら、フロントにあわてて電話をかける彼女。
実は、その日は着物を着ていた私なんです。
もう脱いじゃってるよ。
寝間着のまま脱いだ着物とぞうりを抱え、
ホテルの従業員さんに誰もいないのを確認してもらいながら、
走ってツインの部屋に移動しました。
なんとか誰にも会わないでお部屋に入ることが出来、
二人で大笑いした思い出が。
その、しんこちゃんとの旅です。
今度は無事にいけるかな。
ネットで「秋月温泉」を調べても、
旅館の宣伝ばかりで、どうやって行くのか不明。
ま、なんとかなるやろ。
それを楽しみに、お仕事がんばりますね~。