2014年11月28日

藤子不二雄A先生の部屋で

藤子不二雄A先生の部屋で
NHKの爆笑問題が出る番組で、
藤子不二雄A氏が紹介されました。

私達の世代にとってはカリスマです。
おばけのQ太郎、パーマンがストライクでありましょうか。
ドラえもんは、ちょっと後のお話なのです。

亡くなった藤本氏のエピソードなど、
興味津々でテレビの前に座る私。

そして、A氏の仕事場が紹介されたとき、
私はそれを見つけたのです。

椅子に座るA氏の後の棚に、乱雑に積まれた本の山。
横積みになっていた本の下から二番目。

『漫画家入門』、著者は石森章太朗さま!!!
私も持ってる、この本!!

パーマンもオバQもどこかへ飛んでいき、
私の頭の中は、この本を始めて手にした時の、
胸がドキドキ、ワクワク、夢のような幸せ感が甦ってきたのです。

小学校5年生の私。
呉の桃太朗書店で、母にこの本が欲しいと言ったときの、
母のあからさまに嫌そうな表情も思い出せます。

それでも黙って買ってくれた母。

「入門」というタイトルだけど、
とても風変りな本なのです。

最初に道具のことなどを、ちょろっと紹介したあと、
石森氏の自己紹介が始まるのですよ。
それも、子供の頃から現在に至るまでの、長い物語を。

これが、子どもだった私の胸に 
素晴らしい感動を呼んだのでありました。

小さな頃、お姉さんと雑誌を作ったこと。
手塚治虫氏へのあこがれ。

中学生のころ、伝説の漫画少年という雑誌へ投稿したこと。
そこでの投稿仲間と同人誌を作ったこと。
この同人誌がハンパじゃないんです。
全国規模で、メンバーがスゴイ。
赤塚不二夫氏の名前もあり、手塚先生の寄稿もあるのよ。

高校生の頃には、もう雑誌連載を始め、
上京してトキワ荘に住み始める話。

そこがまた、漫画家の梁山泊と言われた所で、
最初に紹介した藤子不二雄先生、赤塚不二夫先生、
寺田ヒロオ先生、水野英子先生など、一流の漫画家達の、
まだ若い頃のパワーがあふれ返っているのです。

私は子どもだったので、志という言葉は知らなかったけど、
長い自己紹介を読みながら、確かにそれを強く感じたのでありました。

息子に、
「お母さん、その本、オークションで高値がつくのでは?」
と言われ、一瞬その気になった浅はかな私ですが、
初版本でもないし、箱カバーを捨ててしまっているので無理だね。
(何を本気で考えているのだ。罰当たりな。)

夕べ、この二冊に収められている石森章太郎先生の漫画を読み返しました。

いや~、やはり天才。

これ以上続くと長くなるので、このへんでやめます。
個人的な感想文を読んでくださって、有難うございました。


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Posted by キリンさん at 11:49│Comments(2)王様の耳はロバの耳
この記事へのコメント
こんなに綺麗に!それだけで本への愛が伝わってきます
トキワ荘が取り壊されるときにはその時代を知らない私でも、なんとなく寂しい気持ちになったものでした
Posted by Bebe at 2014年11月29日 21:39
Bebeさん

おお、わかってくださるか。ありがとね。

愛なのよ、そうなの。
それしかないのよ。

いつ読んでも、ワクワクします。
Posted by キリンさんキリンさん at 2014年12月01日 17:33
 
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    コメント(2)