2009年06月23日
故郷は遠くにありて

実家の庭です。この眺めが大好き。
私は広島県人です。郷土をこよなく愛しております。
高校を卒業すると同時に、京都に出ました。
入試に失敗したので、浪人するためです。
予備校での一年間、広島弁で過ごしました。
「広島県人たるもの、よその言葉をチャラチャラと使ってたまるか!」
と誇りに燃えていたので。若かったね。
「いや、どっから来はったん?」
と聞かれるときの嬉しさ。
郷土を一人で代表するくらいの勢いで、語りましたね。
思った以上に偏見があり、ていうか、認知度が低く、
「しょっちゅう暴力団の抗争があるから、外出しにくいやろ?」
(映画の影響でしょうが、それはない。)
「河豚が美味しいトコロやなあ。」
(それって、山口では・・・・)
「広島のお土産に、ままかりもらいました。」
(だから、それは岡山)
「失礼やけど、原爆にあわはったん?」
(私は戦後生まれでござんす)
そんな誤解をいちいち解いていきながら、
なんだか故郷のイメージアップのお役に立ててるような気がして・・。
最初は、なんだかバカにしたようなニュアンスで聞く人もいるけど、
それは広島を知らないから。
知らないからこそ、鼓脹されたイメージや
面白おかしく伝わる偏った情報を間に受けて、
思い込んでしまうのですね。
偏見とは、よく知らないってことから生まれると知りました。
それから少しずつ大人になるにつれ、
そこまで意地になる必要性もなくなり、
100%広島弁を使うことの不自由さも感じて、
どこの言葉かよくわからない言葉を使いながら
今を暮らしています。
でも、今でも
「地元の人じゃないでしょう。」
と言われるのが、とても嬉しい。
それをきっかけに、広島のことが話せるから。
宮崎の生活の方が長くなって、宮崎も大好きなのだけど、
死ぬまで私は広島県人だと思う今日この頃なのです。
(正確には、呉市)