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Posted by みやchan運営事務局 at

2011年03月21日

宮城からの電話




今日は祭日。
いつもはブログをお休みするのですが、
ちょっと特別。

宮城に、同業の友達がいます。
私よりもうんと若い男性なのですが、
面白い人で気が合うのです。

このブログで前にネタにしたことがあります。

ゴキブリを掃除機で吸い込んで、
風呂に沈めた彼です。
財布を忘れて仙台空港から福岡空港にやってきて、
借金を求められたことも。

お父様はホテルを予約するとき、
堂々と「ベッドインは四時頃です。」
と宣言されました。(チェックインの間違い)

彼の住んでいるのは多賀城市といって、
仙台の北にあり、海に面しています。

この災害のニュースを聞いてから、
ずっと私は心配でなりませんでした。

月曜日に、無事という情報は入ったものの、
きっと何らかの被災はあっただろうし、
家族の安否はどうなんだろうか、怪我はないだろうかと、
色んなニュースを見ながら案じておりました。

夕べのことです。
突然、携帯が鳴りました。

彼だ!!!

急いで電話を取ると、

「つかさ先生!!(彼は私をそう呼ぶ)
 ぼくは元気です!!!」

以前と変わらぬ明るい声でした。

幸いなことに、
彼の家族は全員が無事。
お店も家も被害を免れたのだそうです。

でも、
お店の三軒先までは水没し、
大きな被害に合っているのだとか。

また、
地震が発生したとき、
彼は配達中で、
石油爆発事故があったところの側にいたのだそうです。

なんとか巻き込まれずに済んだものの、
津波が来るといわれ、
あわてて逃げようとしたけど車は大渋滞、
裏道に逃れてやっと避難したけど、
あのまま渋滞の中にいたら
流されていただろうと。

今、彼の薬局は、
ガスも水道も使えないながらも(電気は昨日やっと復旧)、
調剤と医薬品販売をしながら、
一生懸命に復興目指して頑張っているそうです。

「少しでも、残った人たちの役に立とうと思ってます。」
という彼に
「何か送ろうか?困ったことは?」
と聞いたのですが、
「いえ、大丈夫ですよ。こっちはこっちで、なんとかなってます。」

力強い声でありました。

最初に震災のニュースを聞いたとき、
私は何度か彼に電話をしました。
でも、もちろん通じなくて軽くパニックを起こしており、
同じ薬屋仲間に連絡がないかと電話しました。

その時に言われたのが
「連絡は控えとる。
 どうせ取れんやろうし、
 今、回線が混雑しとるやろうに、
 遠くの友達が連絡入れて、
 それで近くの家族や親類との連絡が取れんやったら、
 迷惑やろ。

 彼のことやから、大丈夫よ。
 信じて待っとこ。」

それで我に返ったような気がします。

待ってて良かった。
もちろんそれは、奇跡のような偶然なのでしょうが、
彼は無事だった。

電話のむこうで、何度も何度も

「ぼく、頑張ります!!頑張ります!!」
を繰り返す彼の言葉は力強いものでした。
まるで私を励ますかのように。

電話をきって、
しばらくは感情が動かずぼんやりとしており、
涙が出てきたのは暫くたってからでした。

昨日は顏に火傷したり、
色々と大変な日でありましたが、
その話はまた明日。

さて、今週は祭日からのスタートですが、
宮城の彼に負けずに頑張らなくては。

元気だしていきましょうね。  

Posted by キリンさん at 10:58Comments(7)王様の耳はロバの耳