2011年03月24日
告白

ある後輩の思い出話です。
彼は岡山から出てきた一年生でした。
ある日のことです。
「センパイ、ぼくもうちょっとで
下宿を追い出されそうになりました。」
この話は以前にも書いたと思うので
かいつまんで言いますと、
下宿の洗濯機を壊しそうになったのが原因です。
何故なら彼は
洗濯機に水を入れずにスイッチを入れたので、
おそろしい轟音とともに洗濯機がガクガクと震えだし、
彼自身も震えていると、
大家さんがすっとんで来て、
そんな常識も知らん人は出て行ってもらいます!!宣言をされたのだとか。
なんとか謝って、
追い出されるのを回避できた彼、
そんな彼も恋をしました。
夏休み直前のことです。
彼は彼女を呼び出し、
思いのたけを打ち明けることを決心。
彼 :あのな・・・・。
彼女:なに?
彼 :オマエ・・・・。
彼女:ん?
彼 :・・・モモって知ってるか!?
ここで彼女は軽くビックリ。
「桃って・・あの桃と違うんかな。
そやけど、こんなに力込めて言うからには、
きっと桃ではないモモのことかもしれへん・・。」と心の中で逡巡。
彼女:モ、モモって・・・??」
やっぱり知らんのかと勝手に納得した彼。
自信たっぷりに切り出しました。
彼 :モモっていうのはなあ、岡山県の特産品で、果物なんや。
大きさはリンゴくらいやけど、
あんなに硬いもんと違うて、柔らか~い柔らか~い、
赤ちゃんのホッペみたいなかんじで、
ものすごデリケートなんやで。
力入れてにぎったら、崩れてしまうんやで。
一口かじると、じゅわっと汁が出て、
甘くてものすご美味しいんやで。
彼女:はあ・・・・。
彼 :休みに入って家に帰ったら、そしたら・・・・・
モモ、送ったる!!オマエだけに!!!
オマエにモモを食べてみてほしいんや!!!
彼女:あの、桃やったら八百屋で普通に売ってるデ。
今朝も食べてきたし。
彼 :・・・・・・・・・・・ほんま?
というわけで、的外れな彼の告白はスカタンな終りを告げたのですが、
そんな彼を何故か愛しく思った彼女と、
めでたく付き合うことになったのでした。
わからんもんです。
実は今朝、
宮城の彼から電話がありまして、
「つかさ先生!!水道がつながりました!!!」
その無邪気な声を聞くと、
この後輩のことを何故か思い出したので、書いてみました。
復興、字にすると短くて簡単ですが、
現実はまだまだ厳しいはず。
本当に頑張ってねと心から思った今朝のことでした。
それでは、今日も元気だしていきましょうね。