スポンサーリンク


上記の広告は一定期間更新のないブログに表示されます。新しい記事を書く事で広告が消す事ができます。

  

Posted by みやchan運営事務局 at

2009年09月08日

黒麒麟




子どもは天使だ、なんて言いますが、違うと思います。

この写真は3歳のころですが、しっかり黒い私でした。
幸か不幸か、子どもの頃のことをしっかり覚えています。

この写真の頃に、弟が生まれました。
病院で初めて弟を見た時のことも、鮮明に覚えています。

母のベッドの横に小さなベッドがあり、
小さな弟が寝かされていました。(4000あったから小さくなかったが)

私は弟をそこから落として、自分がそこに寝たい!!と、
強く思ったのを忘れません。

私のひいおばあちゃんは、3歳のときに亡くなりましたが、
とても私を可愛がってくれました。
でも、母とよく私のことでケンカしてました。

ある日のケンカの原因は、砂糖でした。
私が砂糖ツボに指をつっこんでなめていたのを、
母に叱られた時です。
「この子は食が細いんだから、食べたいものを食べさせればいい」
と言うひいおばあちゃんと
「身体にも悪いし、行儀も悪い」
と言う母と。

私は母が大好きでしたが、
この時ばかりはひいばあちゃんの後ろにまわり、
着物の腰にしがみついていたのを覚えています。
その夜、母はお風呂で私の身体を洗いながら、
何も言わずに泣いていました。
私はとても困ったけれど、知らん顏してました。

てなわけで、私は生まれながらに黒いのです。

20代のころは、そんな自分が恥ずかしくてイヤでした。
辛かったですね。

でも、いろんな本を読んだり、人と話をするうちに、
黒いのは自分だけじゃないと気づいてきたのです。

たとえば手塚治虫氏ですが、
若い才能に嫉妬するあまり、
石森章太郎氏に対する批判記事を書いたり、
藤子不二夫氏たちを宴席の招待客からわざと外したり、
あからさまな嫌がらせをしたこともあったとか。

でも、手塚氏の可愛いところは、
そんな自分を恥じて謝りに行ってるところです。
石森氏が玄関のドアを開けると
真っ青になった手塚氏が立っていて
「すまない!!嫉妬だった。」
と告白されたのだそうです。

人間は、誰でも黒いのです。
いや、黒というと誤解されるかな。

人間は誰でも、聖書の言葉を借りれば、
迷える子羊なのです。(私はキリスト教の信者ではありません)

迷いながらも、良い方向へ向いて行きたいと、
そう願うことが大切なのかなあと思う、52歳黒麒麟なのでした。  

Posted by キリンさん at 10:45Comments(20)王様の耳はロバの耳