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Posted by みやchan運営事務局 at

2013年03月20日

ハートのエースが出てこない




今日は息子の誕生日です。関係ないけど。

さて、昨日のpia masaさんのブログで思い出したことが。

昔、トランプとは無くてはならない大切な遊び道具でした。

子供から大人まで、
とりあえずトランプさえあれば時間がつぶせたのです。

小学生までは、
ババ抜き、七並べ、神経すいじゃく、ブタのしっぽ、戦争(赤黒)。

中学生くらいから、
セブンブリッジ、ナポレオン、ドボン、大貧民。

博打好きな人には、
ポーカー、カブ、ブラックジャック。

思い出せるだけでもこんなにありました。
一組のトランプさえあれば、
いつまでも遊び興じることが出来た時代でありました。

その中でもナポレオンは、
高校生の頃からずいぶん夢中になったゲームです。

4~6人くらいでやるのですが、
まず全員に手札が配られます。

強い札を持ってると自信のある人は、
自分がナポレオンになると宣言するのですが、
ゲームが終わるまでにカードを何枚取るのかを約束しなければなりません。

それが承認されたら、
副官であるジャックを指名するのだけど、
それは、自分に有利な札を持っている人を強制指名するのです。

「ハートのエース。」
みたいに。

ここで面白いのは、
ハートのエースを持っている人は、
名乗りをあげずに黙っているのです。

つまり、ゲームが終わるまで、
他のメンバーはもちろんのこと、
ナポレオンですら誰が副官なのかわからないのです。

最後にナポレオンと副官の取り札の合計が
宣言した枚数より多ければ、ナポレオン軍の勝ち。
少なければ連合軍の勝ちとなるのです。

ナポレオンで面白いのは、
全てのカードの中で一番強いのは、

「オールマイティー」と呼ばれるスペードのエース。

ところが、このオールマイティーよりも強いカードがあります。

本来なら一番弱い「2」という札。
これが、オールマイティーにぶつけた時にだけ、勝てるのです。

いつも虐げられ、邪魔にされている「2」が、
オールマイティーにだけ勝利する一瞬、大どんでんがえし。
それが好きでした。

私が大学に入ったばかりのとき、
ある男の先輩が、よくドライブに連れて行ってくれました。

ある日のこと、
私と同じ下宿だった女の子二人と、先輩の友達の男子と、
5人で比叡山にドライブに行ったのです。

そこでやったのが、
トランプのナポレオン。
なんでやねんと思うかもしれませんが、
当時は普通の出来事なんですよ。

そこで、
先輩はナポレオンの宣言をして、
私は敵の連合軍でした。

先輩は次々と札をとっていきます。
連合軍は劣勢。

だけどだけど、私の手の中には、
秘かに「2」が隠されていたのです。
今にみておれ。

そして最後の最後に先輩がダメ押しとばかりに
オールマイティーを出したとき、

「2」の札を鼻息荒く叩きつける私。
バシッと。

ふふふのふ。見たか!!と心の中で叫ぶ私。

ところが、みんなの表情がおかしいのです。

「2」なのに、あ~あって感じ。「2」なのに。

先輩は「終りやな。」
とカードを集め始めました。

そう、私は知らなかったのですよ。

オールマイティーより「2」が強いというのが、
広島県の一部でのローカルルールだってことを。

頭に血がのぼった私は、
それはおかしいと断固として抗議。

この「2」が勝つというルールがあればこそ、
私は今まで黙ってたのです。

それに「2」が勝つという局面があればこそ、
このゲームが面白いのだと。

最後に先輩は疲れ果てて

「ほな、それでええやん。」

それっきり、
先輩が誘ってくれなくなったことは言うまでもありません。

ああ、思い出すだけで血が沸きますわ。

トランプをしなくなって久しいけれど、
またいつかしたいなあと願うキリンさんなのでありました。  

Posted by キリンさん at 12:31Comments(6)王様の耳はロバの耳