2012年03月30日
文具王に、オレはなる!!

画像のはさみ、形がヘンでしょ?
これは、ダンボールとかティッシュの空き箱を切るハサミなのだ。
大きな紙を切るときも便利です。
要するに、紙に手があたらないので、
どこまでも真っ直ぐに切れるのです。
こないだデサキで買いました。
ちょうど文具王さんって方がいらして、
色んな便利文具の紹介をしておられたのですが、
これがとても面白かった。
消せるボールペンというのは、
普通の消しゴムの原理ではなくて、
ゴムでこする時の摩擦熱で消えるのだそうです。
だから、広い範囲で消したいと思ったら、
電気コテ(今風の呼び名がわからん)とか、
ドライヤーをあてると一発で消せるのだとか。
へたらないクリアファイルの紹介や、
ホッチキスで止めたものを、
簡単に外せる新しいホッチキスなど、
面白い商品がいっぱい。
思わず何個か購入。
ガムテープのノリがくっつかないハサミは、
いま当店で役に立ってくれてます。
それにしても、
文房具って、何故こんなにワクワクさせてくれるんでしょうね。
昔からそうでしたが。
中学校のそばに、小さな文房具屋さんがあり、
そこは憧れのお店でした。
いろんな物が所狭しとぎっしり詰まっていて、
何時間いても飽きないのです。
ばら売りの色鉛筆や絵の具のコーナーでは、
その種類の多さと美しさにうっとり。
今度こそは12色ではなく、24色の色鉛筆を買ってもらうぞと、
心に決めましたね。
ダメでしたけど。
鍵のかかったケースには、
高級そうなトランプ、花札、百人一首が入っており、
ちょっと怪しげな雰囲気を醸しておりました。
任天堂という名前を知ったのも、ここでございます。
レターセット、鍵がかかる日記帳、皮製のペンケース、
飽きることなく探索しては、時間をつぶしておりました。
男子はプラモデルに心奪われてたようでした。
このお店は、優しいおじさんとおばさんと、
重い小児麻痺の後遺症が残るお姉さんの三人でやってました。
何時間いても、注意されることもなく、
いつもニコニコと応対してもらってましたね。
おしっこが近かった私は、
何度も奥のトイレを借りる常連でもありました。
Y子さんと二人でよく行きました。
ソフトクリームを売ってたときがあって、
しょっちゅう食べていたので、
10回に一回くらい、タダにしてもらったり。
そんなお店だったのですが、今はもうありません。
おじさんとおばさんが年をとってしまったので、
お姉さんが一人でやってたそうなのですが、
続けていけなくなってしまったのです。
それは、とても腹立たしいことなのですが、
万引きする子供がとても増えたから。
お姉さんは身体が不自由だったので、
万引きされても追いかけることも出来ず、本当に困ったそうです。
なんども学校に訴え、注意してもらったらしいのですが、
止むどころか増える一方で、
とうとうお店をたたんでしまいました。
悲しい悲しい話です。
今は普通の家になってしまって、
中学生達は、そこが文房具屋さんだったなんて知らないでしょうね。
でも、私の心の中には、
宝物がぎっしり詰まった懐かしいお店が、
消しゴムや、えんぴつや、フルーツ消しゴムなんかの匂いと一緒に、
いつまでも生きているのでした。