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Posted by みやchan運営事務局 at

2012年03月13日

メカは生きている 続き




画像は、かしまし娘ではありません。
と言っても、かしまし娘がワカランか・・。

さて、話は昨日の続きです。

20年以上も前のはなし、
私は結婚して福岡に住んでいました。

その時なのですが、
友達と3人でアルバイトをしたのです。

それは
誰もが知ってる大手メーカーさんの
コピー機新作発表会でのお仕事。

場所は西鉄グランドホテル。

そこに、全九州の、
支店、営業所、代理店の方々が集まって、
大々的に御披露目をしようというもの。

友達二人が掛け合いのナレーションをして、
私はそれに合わせてコピーをする・・・ま、それだけの仕事なんすけどね。

最初にその話が来たとき、
正直な話、ためらいました。だってコピーだし。

でも友達は軽く言うのです。
「大丈夫よ、コピーくらい。
 打ち合わせもリハーサルもあるじゃない。
 それに少しくらい手間取っても、うまく誤魔化してあげるから。」

そして打ち合わせのため、相手の会社へGO.。

なにしろ舞台に立つのは私達3人。
二人のナレーションで全てを説明するわけですから、
担当の方も、そっちの打ち合わせに必死です。

コピーの扱い方は??????

「大丈夫ですよ。
 新機種は、どんな人でも簡単に扱えるのが特徴なんですから。
 あははははは。」

・・・・・。

「リハーサルのときに一回やってみれば大丈夫。」

ほ、ほ、ほんとに?
今にして思えば、そこで食い下がるべきでした。

「当日は、三人には振袖を着てもらいます。」

「キャー、振袖ですか?すごーい!!」
と盛り上がる友達ふたり。

振袖???着付けに時間かかるじゃん。間に合うのか??

「あの、私は結婚してますし、洋服でいいです。そのぶん、リハーサルを・・。」

「大丈夫、見えないから。(どういう意味なのか?)
 ちゃんとリハの時間を見込んで頼んでありますよ。
 指輪だけは外しといてね。はははは。」

あっと言う間に本番の日。

着物は嫌いじゃないし、一生もう着ることないと思ってた振袖に、ちょっとウキウキ。
と思っていたのも一瞬のこと。

美容師さんが言うには、
「ちょっと結婚式が入ってるので、時間が遅れるかもしれません。
 でも、ちゃんと本番には間に合いますから。」

ええええええーーーーーっ!!!!!!!
リハーサルが出来ないと意味ないしーーーーー!!!!!

化粧が流れ落ちるかと思うほどの冷や汗をかき、
やっと着付けが済んだ私達3人。

ああ、なんとかまだ時間が・・・。
わ、わ、私にコピーをさせて・・・・・・。

そこに担当者。

「アナタ、漫画が上手なんだって?
 ここのホワイトボードにちょっと絵を描いてくれない?」

「いや、あの、私、まだリハーサルを・・。」

「大丈夫。うちの新機種は簡単なんだから。
 まさかコピーしたこと、ないわけないよね?」

「はい、前に仕事でコピーしてました。」
 (内容は昨日の記事参照)

「じゃあ大丈夫。時間ないから、早く描いてね。」

頭の中で、ムンクの叫びになりながら、
言われるがままに絵を描く私。

さすがに不安になった友達が

「つかさちゃん、大丈夫よ、ね?」
「私達がカバーするから、ね?」

そしてぶっつけ本番で大舞台に立った私。

まず、最初のコピーは忘れもしない、
おめでたい鯛の絵でございました。

友達の美しいナレーション。

「はい、こんなに鮮やかに・・・・・」

鯛の絵、真っ二つ。

「失礼いたしました。
 たとえミスコピーをしても、
 こんなに早く二枚目をコピーすることが・・・」

今度は真っ白。

「失礼致しました。
 何事にも、初めというものはあります。」

フォローになってないから。

「拡大も縮小も、思いのまま・・・・」

鯛の目ん玉が、どでかく写っている。なぜ?

吉本新喜劇より、ウケたね。

最後の最後まで失敗の連続で、
あんなに笑いの溢れた発表会は、
後にも先にもないと思われます。

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
あの時の関係者の皆々様、ほんとうにご迷惑かけました。

きっと、色んな人が始末書いっぱい書いたんだろうなあ。

帰りのタクシーで、
友達がぽつりと言いました。

「コピーをなめてたわ・・。」

ごめんね、二人とも。
そして、今でも友達でいてくれて有り難う。

てなわけで、メカと私の西鉄グランドホテルでの戦いは、
私の完敗に終り、
その後もあまり勝ったことはないのでありましたとさ。

  

Posted by キリンさん at 12:23Comments(9)王様の耳はロバの耳