2010年05月14日
牛肉の効能

この絵は以前も紹介したことがあるのですが、
青い牛に乗る老子です。
牛は、昔から人間と密接に関わってくれています。
農耕に使い、乗り物にもなり、荷物を運び、そして食料にもなるのです。
最近の健康志向の中で、
「私は牛肉なんて一切食べない。」
という人がいますが、
それは大間違いです。
日本人は、もともと牛肉を日常的に食べてはいませんでした。
それが明治時代になって広まるようになり、
大正時代になると、一般に食べられるようになったのです。
肉を食べると血管が詰まって死ぬ、なんていいますが、
そもそも脳卒中で人がバタバタ死んでいたのは、
明治以前の方が相当多かったはず。
平均寿命が延びたのはいつからなのか?
昔は「人生50年」なんて言われていたじゃありませんか。
牛肉は良性のたんぱく質がたっぷり含まれており、
それは良質の、柔らかい血管のモトになってくれるのです。
牛肉のたんぱく質は、
人が体内で合成できない必須アミノ酸がそろっており、
そのアミノ酸は理想的な組み合わせの構成で、
アミノ酸スコアが100に満ちているのです。
漢方で言うと、
牛肉は温、身体を温めてくれ、
藏府では脾胃に属します。
つまり、胃腸を補い体力気力をつけてくれるのです。
また、貧血の予防にもなるし、
肉類の中では亜鉛の含有率が高いことでも知られます。
また、
牛は五行の中では「土」に属し、
その性格は大地のように緩和とされています。
もちろん食べすぎはいけませんが、
それは牛肉に限ったことではありません。
などとゴタクを並べてみたけれど、
やっぱり牛肉は美味しい。
それにつきるかも。
しかも、宮崎の牛は日本一美味しい。
宮崎牛が消えることがあるとすれば、
宮崎のみならず、
日本にとって大きな取り返しのつかない損失と考えます。
古代中国では、
牛は神聖なものとされ、
神への貢ぎ物とされました。
犠牲という字の牛偏は、これが由来です。