2009年05月15日
お楽しみは、これまでも、これからも

和田誠さんの
「お楽しみはこれからだ」
映画の名台詞を、イラストと楽しい文章で解説してある
ゴキゲンな本です。ちょっと古いけど。
今の映画は、特撮やアクションや、迫力でアピールしてるけど、
一番の魅力は、心残る台詞だと思っています。
「君の瞳に乾杯」
これはカサブランカ。実は意訳だそうで、訳した人に乾杯。
「夕べ、どこにいたの?」
「そんな昔のことは憶えてないね。」
「今夜は会える?」
「そんな先のことはわからない。」
これもカサブランカ。ハードボイルドな感じですね。
でもこの主人公、
実はとてもウエットなところがあるんですね。
そのギャップが魅力。
「一人を殺せば犯罪者だが、
百万人を殺せば英雄だ。」
チャップリンの殺人狂時代。反戦メッセージ。
このせいで、レッドパージに会い、
アメリカを追放されます。
「片想いでもいいの。二人分愛するから。」
これは、この本で知りました。
「荒野を歩け」という映画の台詞。映画は観てないけど、
乙女心にせつなく残る台詞です。使ったことないけど。
「お腹が空いているときにスパゲティーを出されたら
たとえビフテキが食べたくても、スパゲティーを食べなさい。」
これは旅情の口説き文句。この本で読んで、意味がわからず、
映画を観て納得。ちゃんと口説けてたし。
最近の映画には、あまり名台詞といわれるものがありません。
それが悲しい。
印象に残るシーン、台詞というものは、
観終わってからも、
繰り返し繰り返し、楽しませてくれるものなんだけどな。
今、観たい映画はグラン・トリノです。
みなさまも是非、ご覧下さい。