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Posted by みやchan運営事務局 at

2013年10月29日

人は、一人では生きていけないものなのだ。




画像は私の故郷、瀬戸内海の風景です。
夏に撮りました(娘が)。

この夏帰省したときに、
母と娘と3人で、どこかに行こうかということになり、

「倉橋島に温泉があるらしいよ。」
というので、私の運転で出かけて行きました。

音戸の瀬戸を渡り、新しい道を走ります。
お天気もよく、海がきらきら光ってとても気持ちの良い日でした。

「どこにあるか知っとる?」

「みんな行くらしいけん、標識があるじゃろ。」

「ほうじゃね、行ったらわかるよね。」

行けばわかる、そう信じていた私。

しかし、・・・・・・・・わからん。

道は綺麗でどこまでも続くのですが、
いったいあとどれくらいで着くのか、サッパリなのです。

「そのうち着くじゃろ、島なんじゃけん。」
と母。

それもそうかと景色を楽しみながら運転する私。

そこで、ふと気づいてしまったのです。

「お母ちゃん、もしかして、ガソリン少なくない・・・・・?」

「大丈夫よ、着くくらいは十分あるけん。」

「いや、帰りもあるんですけど。」

そこに救いのガソリンスタンドが現れました。
ところが、

「あれ?定休日?」

そうなんです。日曜日はお休みだったんです。
これだから田舎ってヤツは!!!

冷や汗がタラっと流れたような気がしました。

引き返した方が無難かもと言うと、
すっかり温泉気分の母は、

「なんとかなるわいね。」
と根拠もないのにやたら前向き。

「誰かに聞いてみよう。」
温泉の場所によっては引き返すつもりで、人を探す私。

・・・・・・・・人がおらん。

道も、どう間違えたのかやたら狭くなってきました。
こりゃいかん。

そう思ったとき、向こうから一台の軽トラックが!!!!

すれ違いできない狭さだったので、お互い停まりました。

もう、これを逃したらチャンスはないかも!!!!

「すみません、このへんにガソリンスタンドありませんか?」

軽トラックには、60代くらいのオジサンが乗っていたのですが、
わざわざ降りてきて、

「アンタらが来た道をずっと向こうにいったら、あるけん。」

「いや、あそこは日曜日だからお休みだったんですよ。」

「ほうか!!日曜日か!ここらは日曜は休みじゃけえのう。」

「そうですか。温泉に行こう思うて来たんですけど。」

「えっ、温泉?ワシ、今から行くんで。ええ温泉よ。
 ワシ、毎日そこに行くんで。」
と嬉しそうに言い、

「ほうか。そりゃあ是非行ってほしいのう。
 日によって男湯と女湯が違うんじゃが、どっちもええんで。
 タオルも有料じゃが貸してくれるし、買おう思うたら帰るけど、
 無理に買わんでもええんで。」

いや、それはいいからガソリンスタンドは・・・。

「ほうじゃった、わりいわりい。
 温泉のそばにもスタンドがあるんじゃが、そこは日曜日は休みかもしれん。
 都合がええように思うじゃろうが、そっちに行くんはバクチじゃの。

 今の道を引き返して、左にずっと言ったら橋があるんよ。
 その橋は渡りとうなるけど、渡らんでまっすぐ行きんさい。

 その先にトンネルがあって、ちょっと長いけど間違いじゃないで。
 抜けたあと400メートルくらい行ったら、左側にあるわ。」

「わし、そこのスーパーで買い物したんじゃけど、荷物が多すぎて、
 スーパーでこの軽トラ借りて、家におろしてきたんよ。
 今からスーパーに軽トラ返したら温泉に行くんじゃ。

 ほうほう、温泉は、ガソリン入れたら引き返して、
 真っ直ぐ真っ直ぐ行きんさい。2キロぐらい先いあるけん。」

と、不要な情報とともに必要な情報も教えてくれたオジサンは、
にこにこした笑みとともに軽トラで去って行かれました。

オジサンの説明のままに橋を渡らずトンネルを抜けたら、
本当にありました。営業中のガソリンスタンドが。

そこで給油した私たちは、
無事に温泉を楽しみ、家まで帰ってきたのでありました。

外に出ると、誰かと触れ合うものであります。
助けられることも多々あります。ありがたいことでありますな。  

Posted by キリンさん at 12:11Comments(2)王様の耳はロバの耳