2012年10月02日
いまさらの告白

こないだの土曜日曜と、
福岡に行ってきました。
泊まったのは、
いつもの優しいお姉さんのお家。
ゲストルームにお布団を持ってきてくれて
「この布団、アンタばっかり使っとう。」
と言われ
「名前、書いていい?」
と返しながら、幸せな夜を過ごした私。
翌朝は、純和食な朝ごはんを美味しく頂き、
極楽極楽と椅子でお茶を飲んでいました。
その時、お姉さんはというと、
勉強会のお昼にみんなで食べるために、
せっせとおにぎり製作中でした。
さすがの私も、
「茶碗、洗おうか?」
と声をかけると、
「そうしてくれると、助かる。」
とのお返事。
えええ~~~っ!!キリンさんたら、今までそんなこともしてなかったの?
信じられない~~!!!!
なんて言わないで。
私、メカもですが、よその炊事場もとても苦手なんです。
意を決して流し台の前に仁王立ちの私。
すでに頭は緊張で半鐘が鳴っている状態。
ちゃ、ちゃ、茶碗の洗い方ってどうだっけ??
馬鹿じゃないよ。変なやり方して笑われちゃイカンと思うの。
洗い桶に水を入れ、
流水で汚れを落とした茶碗や皿を漬けていきます。
「水に手伝わせろ。」
という、小学校の家庭科の先生の言葉を繰り返しながら、
ちょっと漬けて汚れを浮かせるのだ、
と自分に確認する私。
ここで、何故に水を入れたのか?お湯でなく。
それは、お湯の出し方がワカランかったのだ。
うちの蛇口と違いすぎるんだもん。
さて、洗剤は?と目で探すのだけど、どこにもない。
もしかして、洗剤は使わない主義??
エコライフを目指してるのか??
そこでお姉さんが、
「あ、洗剤はこれやけん。」
と教えてくれたのは、なんとポンプ式。
ああああああ、洗い桶に溶かすにはどうするんだろう、
スポンジに直接つけたらイカンとテレビで言ってたぞ。
でも家ではめんどうだから直接つけるけど、
それがバレタラどうしよう。
もう泊めて貰えないかも。
頭の中の半鐘は、ますますカンカン鳴り響きます。
ふるえる手で洗い桶にほんの少し洗剤を入れ、
スポンジにほんの少し洗剤をつけ、
とりあえず洗う。
一生懸命に洗う。
丁寧に裏の糸尻もしっかり洗う。
そこでまた気付く。
やはりお湯を使わないと、
衛生上よくない、そう思われるのでは???(誰にやねん)
全ての器を洗い、あとはすすぐだけ。
すすぎはやはりお湯ですよね。
常識ですよね。
それしかないですよね。
そこで、意を決した私は、
「あのね、私、お湯の出し方がワカランのよ。」
と声を振り絞ったのでありました。
「あ、そう。台所によって違うけんね~。うちのはこうよ。」
と、私をちっとも非難するでもなく、さらっと教えてくれるお姉さん。
そこで私は、今なら、全てを告白出来る、そう思ったのです。
「あのね、それと、ずっと言えんかったけど、
シャワーの使い方もわからんのよ。お湯の出し方が。
だからいつも、ここでは頭が洗えんのだ。」
さすがのお姉さんも、それには驚いたらしく。
「ええ~~っ!!!!!何で言わんと!!???
アンタ、何回ここに泊まった?????」
と、びっくりされてしまいました。
私はやっとやっと秘密の告白が出来て、
心からほっとしたのでありました。
大人になっても、心は意外と不器用なものです。
なんだか変な人がいても、どうぞ皆様、寛容な心を忘れないでね。