2012年08月01日
有責配偶者の離婚請求について

なんじゃ?今日のタイトルは。
そう思われた方もいらっしゃるでしょうが、
キリンさんは実は法学部出身。
卒業論文のテーマがこれでした。
こうしてみると難しそうですが、
平たく言うと、
自分が悪いくせに、離婚してくれと要求するってどうよ、
そういう話です。
一番わかりやすい例えが、
「愛人が出来たので離婚して下さい。」
という話。
自分で原因を作っておいて、そんなこと許せるかい!!!
普通そう考えますよね。
現に判例でも、
「夫に浮気された上に離婚させられたのでは、
妻は踏んだり蹴ったりだ。」
と裁判官が言って離婚を認めなかった
「踏んだり蹴ったり裁判」という有名な裁判もありました。
だけど中には、夫婦がもう冷め切っていて、
その仲が修復不可能なのであれば、
離婚した方がお互いのためなのでは?
という考えもあって、
そっち寄りの判例もちょっとずつ増えてます。
原因を作った方が、
十分な謝罪をし、慰謝料も出し、
離婚後の生活に支障がないのであれば、
意地にならずに離婚して新しい人生に踏み出した方が、
相手にとっても結果的に幸せなのでは?
「絶対に別れてやらない!!」
と繰り返し、夜中に藁人形を打つような生活、
いいかげんでやめようよ。
完全に破綻したものは、認めてしまおう。
それを「破綻主義」と言います。
大学時代の若い私は、
もちろん破綻主義の立場で論文を書きました。
今でも、基本的には破綻主義に変わりはありません。
一度きりの人生なのに、
ドロドロしてる時間は惜しいだろう、そう思います。
でもね、
年齢を重ねると、若い頃のように竹を割ったような破綻主義とは、
正直言えなくなってくるんですよ。
その頃は修復は不可能だろうと思っていた夫婦が、
長い年月の間の愛憎を乗り越え、
年取ったときには静かな気持ちで生活を共にしているケースも、
ないわけではないから。
色々あった人二人にしか見えない景色が、
その人たちには見えているようで。
ただ、そこまで行くには苦しすぎるようにも思え、
早いうちに仕切り直しする方がオススメと考えるのですが。
これは論文ではなく、
台風を前にしての戯言なので、結論はありませんよ。
ケースバイケースかな。(と、逃げてみる。)
あ、決して私が離婚の危機に瀕してるわけではありませんので、
間違えないように。
え?私が気づいてないだけ?
まさか。まさか。・・・・・まさか・・・・・。