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Posted by みやchan運営事務局 at

2015年06月22日

父の日に、父はいない


昨日、息子が言った言葉。

「父の日に、父はいない。」

実は金曜日からダーリンは研修のため、
北九州に行っておりまして、今日帰ってくる予定なんです。

うちはメモリアルに比較的無関心な家族なので、
何のイベント予定もありませんが。

そこでふと、自分の父を思い出しました。

私の実家もまた、
メモリアルに全く興味のない人たちだったので、
生きていてくれたら、プレゼント送ったのに、
ってなことはないのですが。

画像は私がまだ1歳か2歳だったころ。
弟が生まれる前ですから、
両親の愛情を一身に受けていた頃です。

自信満々な私の表情と、
我が子が可愛くてタマランという母の表情と、
その後でうすぼんやり笑みを浮かべている父ちゃん。

大人になって記憶を振り返ると、
この頃の父は時々、私に焼きもちを焼いていました。

妻を娘にとられた、そんな感じ。

乳離れが遅かった私がオッパイ飲んでると(4歳まで飲んでた)、
いつも髪の毛を引っ張ったり、いやがらせをしに来るのだ。

私が泣くと、
「泣いた泣いた。」
と喜んで笑うのだ。ひどいでしょう。

だけど、こんなこともあるのです。

父と二人でお風呂に入った時でした。
きっと弟が生まれた後だったんでしょうね。

父ちゃんと湯舟につかっていると、
どうしてもどうしても我慢できないほどの便意が・・・・。
しかも大の方なんですよ。

どうしよう。
「ウン子がしたい。」
そう言えば済むだけのこと。

でも当時の子供には、
父ちゃんにそう言うのは、とてもハードルが高かったのです。

「なんで風呂に入る前に便所に行かんかったんか!!」
そう怒られるの、怖いんです。

必死で我慢して我慢して、
そして、ついに、やっちまいました。

水面に申し訳なさそうにぷか~~っと浮かぶ、
小さなウン子。

ああ、もうダメだ。
絶望にうつむく私。

その時、父ちゃんは何も言わず、
事も無げにブツを手ですくい、
排水溝から流し、
何事もなかったかのような顔をしてくれたのです。

そしてお風呂を出てからも何も言わず、
まるで共犯者のように何食わぬ顔を続けてくれたのでした。

きっと忘れてるだろうなあ、父ちゃん。
もう死んでるけど。

亡くなる前に入院していた頃、
お見舞いに行った母が、

「今度つかさを連れて来ようか?」
と尋ねると、

「いや、連れてこんでええ。
 アンタさえ来てくれたら、それでええ。」

そうぬかした父ちゃん。

父の日に、父はいなかったけど、
しみじみと思い出を紡いだキリンさんなのでした。
  

Posted by キリンさん at 10:36Comments(4)王様の耳はロバの耳