2010年04月23日
白い歯医者さん

素敵な人だったのに、
カラス天狗マスクはどう描いてもだいなしだ。
昨日は恐怖の歯医者さんをご紹介しましたが、
人生だてに長いわけではなく、
マトモ以上の歯医者さんにも遭遇しております。
それは、
トラウマのまだ癒えぬ、大学生の時。
前歯の、メインの横の歯が虫歯になりました。(わかるか?)
高校生のときの悪夢があったので、
ず~っと歯医者さんに行かずに我慢していたのですが、
あまりの痛さにうなっているのを
下宿の大家夫人に見つかってしまいました。
夫人の紹介でご近所の歯医者さんに行ったら、
そこは民家・・・・。
普通に玄関を入ったら、
細い木の階段をあがると、
畳敷きの診察室がありました。
先生は優しそうな初老の方。
ひととおり私の歯を診ると、
「うちの設備だと、抜歯になります。
そうしたら、部分入れ歯を入れなければなりません。
アナタの場合、歯並びの関係で横の歯も抜かないと、
ブリッジが出来ません。
でも、新しい設備や技術があるところに行けば、
差し歯でいけるかもしれませんから、紹介しましょう。」
そう丁寧に説明してくれて、別の歯医者さんを紹介してくれました。
そこは新しい大きな歯医者さんで、
当時は珍しい完全予約制。
大勢のスタッフが忙しそうなカンジ。
担当の先生は、涼しげな眼差しの優しい京都弁の男性でした。
「大丈夫、抜かずにいけますよ。」
よ、よ、よかった~~~~。
治療も全く痛くなく、
たまに私がピクッとすると、すぐに手を止めて
「痛いですか?」
と優しく聞いてくれるのです。
差し歯の相談も
「今、新しい素材のものが出来てます。
陶器の一種で(セラミックのことであろうか)、
10年はもちます。
これは一本が6万円です。
でも、アナタは学生さんですから、安いの入れておいて、
働くようになってから高いのと入れ替えますか?
お家でよく考えて来てください。」
家に帰ってすぐに母に電話して、お金を出してもらうことにしました。
その差し歯、つい3年前まで大丈夫でしたよ。すごい。
(あ、計算しないように)
当時、歯医者さんを含めて威張ってるお医者さんが普通だったのですが、
京都で出合った二人の歯医者さんは違った。
とても嬉しい思い出なのでした。