2016年08月22日
猫、帰る。

里帰りしてきました。
いろいろあったネタの中で、まず猫のお話を。
実家で飼っている「アラシ」という猫。
年齢は推定5才くらい。
拾い猫をもらったので、わからないのです。
これが老いた母の良い慰めだったのですが、
2週間ほど前、こつ然と姿を消してしまったのでした。
猫は死期が近づくと、自ら姿を消すといいます。
だけど猫としてまだ若く、
一緒に住んでいる私の娘の話だと、
いなくなる前には、弱っている様子もなく普段通りだったとのこと。
最初のうちは、いずれ帰って来るだろうと軽く考えていたのですが、
3日が過ぎ、4日となり、5日、6日となると、やはり心配はつのります。
事故?かどわかし?
近くの川や溝を探しても、姿はありません。
近所の人の目撃証言もなし。
実家に帰っていても、母はアラシのことばかり。
(実の娘はどうでもいいんかい)
物音がすると「アラシ?」と呼びかけ、
テレビで猫が映ると「アラシ~」と涙ぐむのです。
母のイトコのお見舞いに行ったときのことです。
その施設では飼っているヤギを玄関につないでいるのですが、
近づいても、
お食事に夢中だったり、
オケツを向けっぱなしだったりと、てんで愛想なし。
しかし母はそのオケツにむかっても、
「アラシ~」と呼びかける始末。
ヤギと猫の区別もつかないほどのペットロス。
このまま放っておくと、本格的にボケてしまいかねません。
アラシには可愛そうだけど、新しい猫を飼おう!!
いや、飼うのは母と娘なんだけどね。
娘に、ばあちゃんの為だからと説得すると、
「しかたないね。そうしよう。」という返事でした。
新しい猫を探さなくてはならないのだけど、私は宮崎に戻らなければならないので、
友達に頼みました。
もらい猫をするための手はずをととのえ、
帰路に着いた私。
高速バスに揺られていると、娘からメールがきました。
「アラシが帰ってきた」
えっっっ!!!うっそーーーーー!!!
でも、首輪もなく、ひどく衰弱しているというので、
病院に連れて行くように言いました。
でも、行きつけのところは不親切で信頼できないから、
別のところに行きたいと娘が言うのです。
そう言われても、知らんし~。
そこで頼れるのは地元の友達。
前日に同窓会で再会し、連絡先を交換したばかりの同級生に聞きました。
するとすぐに返事がきました。
「友達んとこも猫が行方不明になって、弱って帰ってきたんじゃけど、
そこの病院で点滴してもろたら元気になったよ!」
との心強い情報付きで。
友達って、ありがたいものです。
それにしても、そんな弱った身体でよく帰ってきてくれました。
ゴメンねアラシ。どうせ帰って来ないだろうと、実は思っておりました。
帰ってきてくれて本当にありがとう。