2014年03月28日

私の冤罪事件。

私の冤罪事件。


画像と記事は無関係です。
ただ使いたかっただけ。

袴田事件、再審開始決定となりました。
冤罪は恐ろしいものです。
人の人生を狂わせるのですから。

私は誰かに濡れ衣を着せることはあっても、被ることはない!!
という腹の黒い人間なのですが、
それでも冤罪に泣いたことはあります。

これは以前にも書いたことがあるので、
覚えてる人は覚えてるかも。

私が小学校2年生の時でした。

当時の私は食が細く、その上ひどい偏食でした。
当然ですが、給食なんて食べられるはずもありません。

食パンを少し食べる以外は、
ミルク(脱脂粉乳)もおかずも、ほとんど残しておりました。

そんなある日、事件が勃発したのです。

先生が厳しい声で言いました。

「昨日、ゴミ箱の中に給食のオカズを捨てた人がいます。
 誰ですか?正直に言いなさい。」

しーーーーーーん。

ここで強く言いたいのですが、
私には食べられるオカズが二種類だけありました。

カレーシチューと、うどん。
昨日の給食はうどんでありました。

良かった~~。昨日は全部食べたもんね。
いつもなら食べられんけん、疑われたかも。

時間がたっても、誰も名乗って出るモノはいませんでした。
そりゃそうだよね。

そこで先生は、全員を立たせて、
昨日の給食をちゃんと食べたところを誰かに見てもらったという人は、
座って良しということにしたのです。

「うち、食べたよね?」「うん、見た見た。」
「一緒に食器を出しに行ったよね?」「行ったよね。」

私も隣の子に聞きました。

「うち、昨日は食べたよね?見たじゃろ?」
「いや、知らんよ~。」

へ?

反対のお隣さんも
「うち、早う食べて遊びに行ったけん、知らんよ。」

いや、食べましたから。

生徒たちはどんどん座り始めたのに、
私だけは誰も知らないと言うのです。あせりました。

そして、信じられないことに、私以外の全員が席に着き、
立っているのは私ただ一人・・・・・。

男子の一人が言いました。

「おまえじゃろうが。いっつも給食残しやがって。」

「違うよ!!うどんは好きじゃもん!昨日も全部食べたもん!!
 それに、残す時はちゃんと先生に言うてから残すし、捨てたりせんもん!!」

「ええ~、信じられん。」

「違うよ!違うよ!うちじゃないっ!!!」
いくら言っても、誰も信じてはくれません。

そのうち加藤くんが信じられないことを言ったのです。

「わし、オマエが給食を捨てたん見たで。」

耳を疑うとはこのことです。

「うそつきっ!!捨ててないっ!!!」
激怒のあまり、私は大泣きしてしまいました。

今にして思えば、加藤くんはメンドクサクなったんでしょうね。
早く終わらせようと思ったんでしょう。

でも、その時の私は身に覚えのない罪を着せられたことに、
怒りや悲しみで一杯になっておりました。

いきなり先生がそこで、

「わかりました。もういいです。
 泣いてないで座りなさい。これで終わりにしましょう。
 みんなも、この話はもうしないように。」
と、おさめてくれたので、事件は終わったのでありました。

きっと先生には私が犯人じゃないことも、
加藤くんが嘘ついたことも、真犯人が誰かはワカランことも、
わかっていたのでしょうね。

先生のおかげで、
私は誰からもいじめられることも、からかわれることもなく、
本当にそこで終わったのです。

だけど、世の中には先生みたいな人がいつもいるとは限りません。
いや、いないことの方がほとんどです。

法律用語で「疑わしきは被告人の利益」という言葉があり、
疑わしいというだけでは罪に問えないものなのですが、
それでも冤罪はたくさんあるのでしょうね。

私の冤罪などは小さな小さな事件だけれど、
それでも50年も忘れずにいるほどの傷なのです。

これが重い罪にとわれた人の傷なら
どれほどのことか。

人間なら間違うこともある。
だけど、間違いに気づいたらそれを正す勇気を持ちたいものです。

とても難しいことではあるのだけど。


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Posted by キリンさん at 17:41│Comments(0)王様の耳はロバの耳
 
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