2012年01月04日

ママのバイオリン

ママのバイオリン


タイトルの「ママのバイオリン」とは
ちばてつや氏の作品。少女マンガの名作です。
が、今回はあまり関係ありません。

インターネットのニュースで、
バイオリンの名器と呼ばれるものと、
普通のバイオリンとの音色を比較するという実験の結果、
差がなかった、とありました。

こういう実験、どうなんでしょうねえ。
余計な世話のような気がするのは私だけでしょうか。

名器の価値って、音色だけのもの?
演奏する人の気持ちはどうなのでしょう。

いにしえの名工と言われた人が作った
世界にいくつもない、数々の名演奏家が使った、
憧れの楽器。

自分の演奏に酔いしれるのに、
そんな要素は関係ないものなのか?

ちょっとレベルは違うかもしれませんが、
昔の漫画によくあった場面。

「オレのグローブを使えよ。」
「せ、先輩っ!!」
とか

「ほほほほ、私のラケットを譲って差し上げてよ。」
「お、お姉様っ!!!!」
とか、

「先輩のグローブで、どんな球でも取ってやる!!
 断じて後へそらしたりはせん!!」

「お姉様、私やります!!ラケットに誓って!!」

ちょっと違うバージョンだけど、
私が高校入試を控えていたとき、
一つ年上の初恋の幼なじみの彼は(説明がめんどくさ)

「これ、使い古しじゃけど。」
と言って、自分が使った参考書や問題集をくれました。

どれだけ有頂天になって勉強に励んだか。
(その問題集だけ)

思い込みの力はそれほどに強いものです。

お薬にはプラセボという言葉があります。
「効く薬だ。」
と思い込むことで、
効果のないはずの薬が(時には薬ですらないものが)
効いてしまうという、
不可思議な現象です。

こないだ薬屋の友達が、
腰が痛くなったので「独活寄生湯(どっかつきせいとう」という
腰痛の薬を飲んだところ、
あっという間に痛みがとれたのでビックリしたとのこと。

ところが、
あとで飲んだ薬の袋を見たところ、
それは「消風散(しょうふうさん)」という薬だったのです。
これは皮膚病の薬として飲まれるもので、
腰痛とは全く関係なし。

友達はいたく恥ずかしがっておりましたが、
治ったんだから、いいのです。

なんだか話がそれてしまったわ。

要するに、
人間の思いや感情のなせるパワーは凄いのだ。
データや数字で杓子定規に割り切れるものではないのだ。
それが言いたかったの。

では。


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Posted by キリンさん at 17:23│Comments(4)王様の耳はロバの耳
この記事へのコメント
その記事僕も見ましたよ。
そしておんなじこと思いました。
名器と呼ばれるものには色んな付加価値があるんですよね。
ストラディバリが作ったというだけで
音が豊かに聞こえるってもんですw

そう言えばあまり上手くないバイオリニストがいたんですけど、
その人の演奏は妙に感動するんですよ。
いい演奏と言うのは上手い下手でも音の善し悪しでも
ないんだなぁとつくづく思ったもんです。
Posted by pia masapia masa at 2012年01月04日 18:43
pia masaさん

やっぱりそう思った?
そうだよね~。

私はある月夜の晩に、
ご近所の有料駐車場をとおりかかったのだけど、
そこの料金所の小屋の中で
バイオリンを弾いてる若い男性を見たの。

きっとバイトをしてる学生と思うのだけど、
実に美しい調べでした。

色んなシチュエーションの効果とは思うが、
それが生まれて今までの中で
一番感動したバイオリンの調べであります。

曲はチャイコフスキーの
バイオリン協奏曲でした。
Posted by キリンさん at 2012年01月04日 23:44
茶道の茶杓(ちゃしゃく:抹茶をすくう道具)も、
誰が削って作ったのか、これが大事になってきますよ。
Posted by rue at 2012年01月05日 07:58
rueさん

そうそう。
前にテレビのお宝鑑定で見たけど、
千利休が使ってた茶杓なんて、
すごすぎて手が震えマクリそうな気が。
値段もすごかった。

だけど、
この茶杓を使って
信長や秀吉に茶を点てたかも・・・
なんて思いを馳せるのも
ロマンよね。
Posted by キリンさん at 2012年01月05日 11:49
 
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