2011年09月09日

ドキドキすること 続き

ドキドキすること 続き


昨日の初恋話の後編でございます。

それからどうなったの?
と思ってるアナタ、
まあそうあせらないで私の話を聞いてくださいな。

ガキの頃の彼は、
屋根や木に上るのが好きなヤンチャな男の子でした。
散々一緒に怖い目に会いましたね。

おばちゃん(彼のお母さん)や、うちのお祖母ちゃんにも、
よく叱られました。

そして海賊ごっこや忍者ごっこも好きで、
私はカタキ役になって切らて死ぬ役が多く、
でも二人しかいないので、
幽霊になって復活させられたりしてました。

ところが再開した彼は、
とっても優しかったのです。
ビックリ。

その頃に流行っていたラジオの面白い番組を教えてくれたり、
手紙をくれたり、
一足先に高校に入学した時は、
学園祭に呼んでくれて、いろいろ案内してくれました。

私が追いかけるように同じ高校を受験すると言ったら、
自分の問題集をくれて励ましてくれたし、
合格発表の日には見に来てくれて、
オメデトウを言ってくれました。

それからも、
学校の先生の特徴を教えてくれたり、
参考書をくれたり、
修学旅行に行ったらお土産を買って来てくれたり、

何かと気を配ってくれたのです。

ギターを弾いてくれたり、
荒井由美って新人いいよ、と教えてくれたのも
彼でありました。

でもね、本当に本当に優しくしてもらいながら、
これは恋愛じゃないなあと、それも感じておりました。

本当に彼が大好きだったので、
その気持ちというのは不思議にわかるものです。

ある日、学校で彼とおしゃべりしていた時、
通りかかった彼の友達が唐突に聞きました。

「オタクら、どういう関係?」

いきなり核心かよーーーー!!!!!!
私の心臓は、ドキドキどころか、いきなりバックンバックン!!

その頃にはもう、恋愛対象にされてないことは
重々承知していたので、
そんなこと、頼むから聞かないで欲しかった。

「付き合ようるんじゃ。」
なんて言うことは200%ないとして、
果たして彼は何と答えるのか?

「う~ん、妹みたいなもん。」
と、誤魔化すのかな。

そう考えていたのですが、
彼の答はこうでした。

「親類みたいなもん。」

し・・しんるい・・・・・・・・。
きっとそれが、彼の正直な気持ちだったのだと思います。

告白したわけでも、ふられたわけでもないのだけれど、
それは辛い言葉でした。

その後も、
ずっと彼は優しくて、
浪人したときには自分が使った参考書をくれたり、
京都まで会いに来てくれたり、
(大学が東京だったので、途中でちょっと降りただけだが)
お好み焼をおごってくれたり、

お正月に着物を着ていったら、
「着物を着たときは、
 腕時計は外しんさい。」
と教えてくれたり、

色んな優しさを私にくれ続けました。

でも、恋心だけはくれませんでした。

中島みゆきの「幸せ芝居」って歌、知ってますか?
あの歌詞を聞くと、
あの頃の小さな私を思い出します。

彼にわがままばかり言って困らせて、
好かれるわけなかったのですが、
そうせずにはいられなかった。

不器用な片想い。

しかしながら、
今となっては懐かしいエピソードの数々が
私の宝物になっています。

今でもたまに会うことがあるのですが、
その時は、心がほんのり桃色に染まる気がします。


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Posted by キリンさん at 12:54│Comments(10)王様の耳はロバの耳
この記事へのコメント
いいなぁ。
最後の1文が染みるな。
Posted by rue at 2011年09月09日 14:02
なんだか中学生の頃の意気地無しなワタシを思い出しました。

まあ、ブログには書きませんけどねw
Posted by てっちゃーんてっちゃーん at 2011年09月09日 15:05
そこまで優しくしていながら
親類ですか・・・
好意があるかないかは
分かりますよね、なんとなく…
辛いけど・・・
でも、キュンキュンのいいお話でした♪
『しあわせ芝居』は桜田淳子を先に聞きました。
子供ながらに唄ってましたよ~
Posted by にゃろ~まにゃろ~ま at 2011年09月09日 16:03
キュンキュンしますねぇ。

女の子とふたりでいるところを見られただけでも
ドギマギしてしまった懐かしい日々。
からかわれて必死に誤魔化したなぁ。
今では名前さえ覚えてないけどイイ思い出w
Posted by pia masapia masa at 2011年09月09日 16:35
すごく気持ちがわかります
なんだか中学校時代にタイムスリップしたみたいにわかります
相手がどう思ってくれてるかって、好いてくれてるときには信じられなくて、好いてくれてないときにはよくわかるんですよね
でもその彼は親類以上の気持ちだったと思います
それはやっぱり親類でも妹でもない、幼なじみなんだと思います
初恋の彼に会ってみたくなりました(*^^*)
Posted by Bebe at 2011年09月09日 21:21
初恋の佐知子ちゃん

今頃どうしてるかな~
Posted by 御頭2御頭2 at 2011年09月09日 22:17
rueさん

一度付き合った相手って
別れる時にそれないのことがあるけど、
片思いだけの相手だとそれがない。

ずっと綺麗な思い出のまま。


てっちゃーん

そこまで言っておいて、
書かないってのはいけませんぜ。

男らしく、
男らしくなかった過去を告白してしまおう。

吐いて楽におなり。


にゃろ~まさん

そうそう、桜田淳子でしたわ。
そっちの方がむしろ好きかもね。
中島みゆき、怨念がすごいんだもん。

親類でもいいと思った。
それでも普通の女の子よりは
特別な存在なんだと。

今じゃ考えられん謙虚さ。


pia masaさん

名前くらい思い出してあげて下さい。
で、両想いだったの?
教えて。
誰にも言わないから。

なんだか
ドキドキしすぎて
挙動不審になっているアナタが脳裏に浮かぶわ。


Bebeさん

わかってくれるか~~~~~。
嬉しいわ。

そうそう、
好かれてる時には信じられないし、
好かれてない時は、ものすごくよくわかるのだ。
うう、切ない。

幼馴染って、特別なのですね。ありがとう。


御頭2さん

アナタは過去より現実を大切にしなはれ。

とりあえず、健康を取り戻すのじゃ。
Posted by キリンさんキリンさん at 2011年09月09日 23:07
死にかけの老人はゴメンナサイ(昨日の続き)
若いのがいいです(笑)

そこで告白があってたら
今では会うことがなかったかもしれないですね。
今でも会えてキュンとできるなんて~素敵♪
そんな幼馴染が欲しいです・・・手遅れだけど^^;

私も不器用です。。。困った。
Posted by あいうえあくび at 2011年09月09日 23:30
今日まで読むのを我慢してました。
が、
今、読み終えて・・・いいな~ポワンポワンするな~♡
「腕時計は外しんさい」って広島弁っていいですね。
Posted by まつまる at 2011年09月12日 14:06
あいうえあくびさん

さすがにキュンはないね。
そこまでロマンチックだはありません。

不器用なのは誰でもです。
器用に立ち回ったつもりが、
小ざかしいだけだったりして。

普通に頑張って。


まつまるさん

なんで我慢していたのか
サッパリわかりませんが、
ポワンポワンしてくれて有り難う。

広島弁、いいよん。
なんか男らしい感じがして。
ほとんど錯覚だったりするのだが。
Posted by キリンさん at 2011年09月12日 18:01
 
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