2010年06月07日

お葬式

お葬式



写真は、
ボン店の開店祝いに友達がくれた、
魔除けの香炉です。

え?キリンさんがいれば、魔除けはいらんだろうって?
ほっといてちょうだい。

先日pia masaご夫妻が来られまして、
何故かお葬式の話題になりました。
今は日本全国同じようなお葬式だけど、
昔は地方によって色々でありました。

私が一番印象に残っているお葬式は、
3歳のときに、曾祖母が亡くなったときのものです。

曾祖母は私の家族と同居しており、
私はずいぶん可愛がってもらったものです。
だからよけい記憶がはっきりしているのかも。

通夜、葬儀は、もちろん自宅でありました。
ご近所の人達は総出で通夜から手伝ってくれます。

うちは浄土真宗なので、仏式のお葬式。
このへんは、あまり覚えていません。

葬儀が終わってからのことが、
一番印象深いのです。

お棺を担ぎ、ぞろぞろと行列を作り、
山を登って行きます。

そこには焼き場があるのです。

小さな小屋のような建物の中に、
それはあります。

小ぶりのプールのような、
セメントで固めた四角い穴が。

そこにお棺を下ろし、
周りに薪を詰めます。
お棺はオープンで、曾祖母の顏は丸見えです。
白い菊に埋まった顏は、とても小さく見えるものです。

そのままの状態で、点火。

最初は小さな音ですが、
しだいにゴウゴウと音が大きくなり、
お棺が火に包まれる頃、
みんな外へ出るのです。

しばらくして、何もかもが焼かれたころに、
みんな中に入ります。
それからは、
長い火箸で骨を拾って骨壷に詰めていきます。

3歳の私にとって、
それはとても不思議な光景でしたが、
子供心に
「ああ、おばあちゃんは死んだのだ。もう会えないのだ。」
そんな風に感じていたように思います。

恐ろしさはなく、厳粛な時間でした。

昔は、死がとても身近にありました。
虫の死骸、トカゲ、カエル、蛇、
時には鳥や魚、猫や犬さえも、
見たいわけではなくても、
目に触れる機会が多かったものです。

この世に生まれたからには、
誰もがいつかは死ぬ運命を背負っている。
そして死んだらそれっきり。
リセットはないのだ。

そういう現実を環境から学んでいたのではないでしょうか。

それは大切な学習だったような気がします。

さて、今日は雨模様。
梅雨が近いのかもしれません。

今週も元気出していきましょう。


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Posted by キリンさん at 10:57│Comments(6)王様の耳はロバの耳
この記事へのコメント
最近のお葬式は演出が酷くて恥ずかしくなります。
昔の素朴な葬式がいいなぁ。

ウチのパパさんの希望はヒッソリと。
そして骨は山を3時間ほど登った渓流にながしてほしいと。
まぁ、あくまで本人の希望ですけどね(笑)
Posted by motyママ at 2010年06月07日 11:27
>キリンさんがいれば、魔除けはいらんだろうって?
僕がその場で言えなかった言葉をあっさりとw

土曜日も言いましたけど、土葬を掘り返して
横たわった骨を見ても怖いとは思わなかったなぁ。
どんな感情があったのか覚えてないけど、
すげーと言った記憶はうっすら。
あと思ったより綺麗に骨が残ってることが少なくて
あちこちに散らばってるもんだなぁと。
Posted by pia masapia masa at 2010年06月07日 11:38
この前、魔除けくんに触ろうと思ったけどやめました。
噛まれそうで…(笑)
お葬式は家族だけでも3人経験しましたけど、母親の時が一番辛かったです。
眠ってるような顔を今でも忘れられません…オープン点火は絶対無理!無理~!!
”(ノ><)ノ
祖父の時にはお供え用の羊羹を旦那さんが食べちゃってて、大騒ぎになりました(笑)
Posted by 幸せうさぎ at 2010年06月07日 12:49
Wです。
このお話、すごく衝撃的でした。
土葬もしらないもんで。。。

そういえば話はちょっとずれますが、
母方の祖母が亡くなる寸前、私達兄弟家族は実家にいたんですが
一番小さい2歳の甥っ子が
「あっ!ばぁば、ばぁば」って隣の部屋を指を差したんです。
その直後母から電話。
あの時は身震いしましたね。
Posted by pia masapia masa at 2010年06月07日 14:10
ワタクシ福岡(小倉)と宮崎のハーフでございます。
同じ九州でもぜんぜんやり方が違うのにおどろきます。
宗派の違いもさることながら地区の人の集まり方とか
親族が用意するものとか、本当に違うんですよね
そろそろ宮崎のやり方をしっかり覚えないといけないかなぁ(汗)
Posted by 空さん at 2010年06月07日 14:52
motyママさん

うん、確かにあざとくってイヤだよね。
これでもかの演出、なくしてほしいです。

あ、生前葬にはちょっと魅かれるものあり。


pia masaさん

ありがとうよ。
今度会ったときにはお礼しちゃるけん。

土葬の経験はないんよね。
主人の父方はそうだったらしいけど。
掘ってみたいような気もする。


幸せうさぎさん

お母様の場合は辛かったでしょうね。
夢であってくれよと願うかも。

ダンナさんったら、お茶目ですね。
いろんなエピソードがあって楽しいわ。


pia masa奥様

そ、そ、それって、やっぱり・・・?????
偶然とは思えないような・・。

ご主人の土葬もなかなかの衝撃度でしたね。


空さん

宮崎でも地域で違うのかなあ。

私は何かあったら、
葬儀屋さんにお任せかも。
ぼったくられんように気をつけよう。
Posted by キリンさんキリンさん at 2010年06月07日 17:13
 
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