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Posted by みやchan運営事務局 at

2011年12月07日

地獄と極楽




「地獄と極楽」
これは、幼稚園の頃に大好きだった漫画のタイトルです。

当時よく遊びに行っていた、
親類のおばあちゃんの家で、それを見つけたのです。

そこは昔ながらの日本家屋で
私の実家よりもずっと広く、
中庭がありました。

そこのお便所の手前に、畳敷きのスペースがあって、
色んな本が入った本棚がありました。
その中に、あったのです。

死んだばかりの主人公は、
地獄に行くのか極楽に行けるのか、
その狭間にいる男で、
とりあえず地獄を見学に行くという内容。

この地獄の絵が恐ろしく、
鬼達にいたぶられる人達が、生々しく描かれているのです。

火に焼かれたり、
石に潰されたり、
串刺しにされたり、
幼稚園児の目にはあまりにも刺激的。

しかしながら、
それがなんとも魅力的で、
何度も何度も繰り返し読みました。

実はそれは
仏教の啓蒙書といいますか、
子供のうちから信心を育てようという下心ありの本。

最後に主人公は極楽に行けることになるのですが、
その理由というのが、
現世にいる親族が、
存分な供養をしているからそのお陰なんですよ。

これを読んで、私が熱心な仏教徒になったか?
というと、それはちと疑問・・。

何故かというと、
とても活き活きと描かれている地獄に比べ、
極楽のインパクトがいまいちなんです。

中でも私が疑問に思ったのが、
食事の時。

これは有名な話なので
知ってる人も多いと思うのですが、

極楽も地獄も、食事では同じものが出る。
そして、みんな長い長い箸を持たされるのです。

地獄の面々は、
その箸をうまく使えず、
お互いに争ってケンカばかりするので
食べ物が口に入らないのだが、

極楽では長い箸で食べ物を取ると、
他の人の口に入れてあげるので、
みんなお互いに食べさせ合うからご馳走をしっかりいただける、
というのです。

しかし、私は、自分の食べたいものを自分で食べたいという、
ワガママな子供でした。

嫌いな物を運ばれたらどうする??????
食べなきゃならんのか?????

それに、箸使いがとても下手でもありました。

そんな長い箸、使う自信ないし。
相手の口に運ぶ前に全部ぼろぼろこぼしそう・・。
無理~~~~!!

極楽の食事シーンを見ると、
いつも悲しい気持ちになったのを、今でも忘れられません。

そして、
地獄もいやだが極楽もな~、どうしようかな~。
と、悩みの尽きない幼児だったのです。

ただ、
閻魔大王はコンニャクがお好きなのだと
おばあちゃんから入れ知恵されたので、
死ぬときにはコンニャクをたくさん持って行って、
閻魔大王の機嫌をとればなんとかなるよね、
と、思って安心したのでした。

あの本、今でもあるのかな。
噂では、知恩院さんで売ってるって話だけど。

みなさんはご存知ないですか?  

Posted by キリンさん at 13:56Comments(5)王様の耳はロバの耳