2010年07月14日
告白
画像は、大学時代の友達です。
小柄で細くて可愛くて、
天使の微笑みと悪魔の舌を持っていました。
ま、私の友達だからね。
でも、男子の前では天使の顏のみを見せていたので、
これがまあモテるわモテるわ。
彼女はとても面白がり屋だったので、
〇〇君に告白されたという話を、
モノマネしながら教えてくれるんです。
男性の方が読んでたら、ゴメンね。
女の子って残酷な生き物なんだよ。
その中の、とっておきのエピソード。
「あんな、ゼミの〇〇君な、最近ようこっち見よんねん。
見てみ、もうすぐ来るデ。」
「来る」とは「告白に来る」の意味。
それからしばらくして、彼女から電話がありました。
「あんな、昨日〇〇君から呼び出されてん。」
「ほんま!!ついに来たか!!」
「ほんでな、なかなか話しよらへんねん。」
「うんうん。気が小さそうやもんね。」
「やっと口ひらいた思うたら、何て言うたと思う?」
「わからへん。まさかプロポーズでもしたん?」
「ちゃうねん、それがな、
お金貸してくれませんか、やて。」
「なんやそれ~~~~!!!!
で、何て言うたん?」
「思わずなんぼ?言うて、貸してしもたわ。」
「あほかいな。」
愛の告白もあれば、別れの告白もあります。
別の友達なのですが、
大好きな彼氏からの電話が少なくなり、
たまに会ってもなんだか上の空みたいな気がする、と、
悩んでいたのです。
ある日、彼女が私の下宿にやってきました。
「今日な、会おうって言われて会うて来てん。」
「ほんま?良かったやん。」
「ううん。うちな、会おうって言われたときから、
何て言われるかわかってた。」
そして彼女ははらはらと涙をこぼしながら
「わかってたけど、行かなあかんと思って、行って来た。
行きたなかったけど、行っ来てん。」
彼氏に新しい彼女が出来たらしいという噂は、
私もなんとなく聞いていました。
友達の耳にも届いていたのでしょう。
でも、本人の口から聞くまでは、と思ってたんでしょうね。
それを告げられるとわかっていながら、
きちんとケジメをつけに行った友達は、
いっぱい泣いたあと、
「これでサッパリしたわ。」
と笑ってみせてくれました。
その顏、とても可愛かったなあ。
女の子だって、
時にはオトコよりも潔いときがあるのです。
人生には光と影があるけれど、
若い頃のそれは、とても濃かったような気がします。
ときどき思い出す、眩しい思い出であります。